ERPに求められる新たな使命

この記事は、アイティメディア株式会社の提供により、ITmediaにて取材・掲載された記事を一部内容を変えて掲載しています。
ERPは長らく財務・会計などの管理部門の業務を効率化することに主眼が置かれてきた。しかし、企業に競争優位性が強く求められる現在は、管理部門が新たなプロフィットセンターになると期待される。税務・会計のプロが認めるミロク情報サービスのERPパッケージ「Galileopt NX-I」は、バックオフィス業務のPDCAサイクルをスムーズに回して管理部門から競争優位性を生み出すための幾つもの機能を備えている。

企業の成長に貢献するERP

ソリューション事業本部 ソリューション開発部長 高木啓士

国内企業を取り巻くビジネス環境に目を向けると、昨年の東日本大震災の影響がまだ色濃く残り、さらには、混迷する欧州経済状況を背景に国際的な経済不安などもある。また、国際財務報告基準(IFRS)への対応といった制度改正や制約など、企業にとって極めて厳しい状況だ。

ミロク情報サービス ソリューション事業本部 ソリューション開発部長の高木啓士は、中堅・中小規模の企業であっても、体力と行動力のある企業は成長のためにいち早く海外への進出を画策するなど、さまざまな挑戦を始めていると言う。

「国内では人口減少による市場の縮小が見えています。中小企業においては、そういった中で、どう独自性を発揮し、成長していけばいいのか。コスト削減はもちろん、中長期的な成長のための戦略とその施策にいま必死で取り組んでいます」

ITシステムは企業がビジネス活動を行う際に極めて重要な存在となっている。ITの活用なくして業務プロセスの効率化はあり得ず、新たなビジネス環境を整備しようとすれば、ITによるサポートが不可欠となった。

これまで企業は、財務会計や人事給与、調達、販売管理など、さまざまな業務プロセスの効率化を目的にERPパッケージを導入してきた。しかしERPパッケージを導入し、ただ利用しているだけでは厳しい競争に勝利できない。そのため、「ERPパッケージにも業務プロセスの効率化だけでなく、企業の成長に貢献する新たな要素が求められつつあります」と高木は言う。

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PDCAをスムーズに回す機能を実現

例えば、企業の重要な業務プロセスである財務会計を扱う会計や経理部門は、管理部門と呼ばれ、企業の中では「ディフェンシブ」「受け身」の部署と認識されてきた。今後、この組織がより「クリエイティブ」になっていく必要があると高木は説明する。

管理部門をディフェンシブからクリエイティブに変化させる方法の1つが、企業内でPDCAのサイクルをスムーズに、迅速に回し続けられるようにすることだ。日本の製造業の現場では、改善を繰り返してきたことで競争優位性の高い製品を生み出し、世界市場で成功をおさめた。これと同様に、財務会計などの管理業務プロセスでも、PDCAサイクルをどんどん回して改善を続ければ、新たな競争優位性が生まれると、高木は語る。

そこで、ミロク情報サービスでは、従来のERPパッケージにPDCAサイクルをスムーズに回すための機能を新たに取り込んだ「Galileopt NX-I(ガリレオプト エヌエックス ワン)」を開発した。

Galileoptは2005年から同社が提供している中堅企業向けのERPパッケージ。ミロク情報サービスではこれ以外にも中規模・中小企業向けの「MJSLINK II」、中小規模企業向け財務パッケージ「ACELINK NX-CE会計」など、幅広いラインアップで製品を提供している。同社のシステムは、8400を超える会計事務所、1万7000社の企業において既に活用されている。

特に同社の製品群は、税理士や公認会計士などの会計のプロフェッショナルが認めているものとして有名だ。Galileopt NX-Iは、2012年2月に大幅にバージョンアップされ、従来の業務プロセスを効率化するERPからさらに一歩踏み出し、PDCAサイクルをダイナミックに動かして経営目標の達成に貢献するアプリケーションへと大きく進化を果たしている。

PDCAの「Do」、つまり「実行」の部分をサポートするのが、ERPパッケージに一体化されたワークフロー機能である。財務、販売、人事、給与、工事などの業務モジュールに、ワークフローの機能を組み合わされることで業務プロセスを標準化し、内部統制を強化しながら、さらなる業務の効率化を図れるようにした。

また、Galileopt NX-Iにはワークフローの進行状況を分析する機能も追加されている。個々のプロセスの承認状態がどのようなステータスにあるかを確認できる製品は多いが、Galileopt NX-Iでは承認に時間がかかったプロセスはどれか、差し戻しの多かったプロセスはどれか、承認が誰に集中しているかなど、ワークフロー全体の状況を分析し、管理できる機能を持つ。これはワークフローにビジネスインテリジェンス(BI)の機能を組み合わせることで実現しており、例えば、分析結果から判明した承認作業の特定承認者への集中などを解消すれば、PDCAサイクルをスムーズに回すことに貢献する。

業務のボトルネックを洗い出し、あるべき姿を導き出すERPパッケージと一体化されたワークフロー機能

ERPとワークフロー機能が一体化していることによるメリットは大きい。ワークフローとERPが分離している場合、基本的にはワークフローで入力したデータをERPに渡し、集計・分析などのプロセスに移行する。これでは何をするにもデータの確定を待たなければならない。例えば、月次処理を行い数字が確定するのに月末から2週間かかるとすると、月次で分析をしようとしても、そこでの数値は2週間も前のものであり、意思決定の遅れにつながる。迅速な経営判断を求められる昨今では、最新の数値による分析と予測、それに基づく行動が不可欠とされている。

Galileopt NX-Iでは、未承認データを含めた「先取り集計」やシミュレーション結果をもとにした「予測値計算」が行える。これにより、経営層が経営情報を分析し、いち早く「次の一手」を策定することが可能となる。「確定前の近未来の状況までも把握できるので、次のアクションを迅速に起こせるようになります」と高木。この確定前のデータを分析に使えるのも、ワークフローやBIの機能がERPパッケージに一体化されているからこそとのことだ。これもまた、PDCAのサイクルをスムーズかつ迅速に回すことに貢献する。

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ERPとBIの融合、他社アプリケーションとの連携

GalileoptにおけるERPとBIの統合は以前から進められてきた。今回のバージョンアップでこの点がさらに強化され、より充実した機能をユーザーに提供する。

その1つが表計算関数アドイン機能の追加だ。多くの企業が財務レポートの作成などにMicrosoft Excelを使っている。通常は分析結果などをCSV形式で出力し、それをExcelに取り込むか、手作業で数字を転記することになる。表計算関数アドイン機能を使えば、資料作りと分析作業をExcel上で一体化でき、ERPのデータをシームレスにExcelへ取り込むことが可能だ。

また、Galileopt NX-Iでは「スマートレポーティング機能」も追加されている。これを利用すると、画面上で項目を選択して並べ替えるだけで、簡単に帳票を作成できる。作成された帳票はWebクライアントで閲覧でき、全社規模から特定の部門内までなど、決められた範囲で簡単に情報共有が行える。さらにスマートレポーティングには、Push配信機能も用意されている。いったん作成したレポートを必要な相手にタイムリーに通知でき、必要な人に必要なタイミングで情報を提供したり、相手に閲覧したりしてもらうことが可能となる。

「従来なら経理担当者がレポートを作成して紙文書に印刷し、それを配布します。あるいは、共有ディスクなどにExcelのファイルを保存して閲覧するようにしていたでしょう。自分でレポートを作ろうとすれば、ERPやBIのツールの操作を覚えなければならないし、現場レベルではどのタイミングでレポートを作れば正しい値になるのかが分からないという課題もありました」(高木)

Push配信機能により、気づきをあたえるPush配信機能により、気づきをあたえる

スマートレポーティングとPush配信機能があれば、誰でも簡単な操作でレポートを作成でき、それを適切なタイミングで、かつ安全に共有できるようになる。これもまた、PDCAの「Check」や「Action」をうまく回すことにつながり、さらには、経営層はもちろん現場レベルでもPDCAの「Plan」、つまりは分析結果を踏まえた新たな計画作りを判断する大きな助けにもなる。

この他にも、Galileopt NX-Iにはプライマル(株)が提供している連結会計システム「Conglue(コングルー)」との連携機能も追加された。これにより、Galileopt NX-Iから連結決算を行うためにConglueへデータを渡す処理が効率化される。また、ドリルスルー機能を使えば、Conglue上でシームレスにGalileopt NX-Iのデータにアクセスして必要な情報を参照できるため、Conglue上で内部取引の状況を確認するために会計の明細データを参照したいといった場合に、Galileopt NX-Iを起動して該当するデータをわざわざ探すといった手間が解決される。

「Galileopt NX-Iだけでは難しい部分は他社製品と積極的に連携することで実現していきます。単純にデータの受け渡しができるというレベルにとどまらず、ユーザーがより使いやすい環境を1つのソリューションとして提供できるようにします」と高木は言う。

連結・個別の枠を越えた連結会計ソリューションを提供連結会計システム「Conglue」との連携
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顧客の業務に直接貢献するERP

高木は、「Galileopt NX-Iの特長は、財務や会計だけでなく、さまざまなモジュールと一緒に利用することでさらなる付加価値が生まれ、システムとしての価値が高まるよう開発していることです」と話す。ERPパッケージにあるさまざまなモジュールから使い始めても、順次連携させても利用できるなど、その利用形態は柔軟性に優れる。オンプレミス環境はもちろん、データセンターサービスで提供されている仮想サーバ上でもGalileopt NX-Iを利用できる。

これらの環境ではクラウドとしてGalileopt NX-Iを利用でき、各社が提供するIaaSの環境でもGalileopt NX-Iは稼働できる。本社ではオンプレミス、地方拠点やグループ企業はプライベートクラウドで運用するといった柔軟性のある運用形態を可能にしている。

Galileopt NX-Iは、各種ASP型のサービスやWebサービスとも連携を強化する予定だ。例えば、販売管理や勤怠管理は他社のASPサービスを利用し、そこでのデータをGalileopt NX-Iで活用するといった具合だ。こうした柔軟性は、顧客企業がこれまで行ってきたIT投資を無駄にしないためでもある。

「ERPが担ってきたバックオフィス業務を今後はプロフィットセンターの業務に発展させ、企業の中核を担えるようにしたい」と高木は言う。

特に中堅企業などでは、本来なら経営企画部門などが行うべき企業戦略に関わるような業務を、経理部門などの現場部署で対応するようになりつつある。Galileopt NX-Iは、会計だけでなく、資金、予算など正確に予測を行い素早い判断が求められる業務を、今後も強力にサポートしていくとのことだ。従来のようなコスト削減などのメリットばかりでなく、顧客の業務に直接貢献できる一歩先を行くERP活用を実現したいとしている。

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