2015年9月30日

罰則もあり!マイナンバー制度の基本からシステム対応のポイントまで

マイナンバー制度の運用開始が2015年末に迫っている。ただし、国民への周知は十分とはいえない。最近は、女優の上戸彩さんを起用したテレビCMも流されるようになり、「マイナンバー」という言葉の認知度は上がってきたようだ。しかし、制度の詳細、および企業が実施すべき対策については、まだほとんど知られていないのが実情だ。そこで、改めてマイナンバー制度の詳細と企業に求められる対応を整理した。企業に与えられた時間は限られている。本記事をきっかけに、ぜひ対応を急いでいただきたい。

この記事は、ソフトバンク クリエイティブ株式会社の提供により、ソフトバンク ビジネス+ITにて取材・掲載された記事を一部内容を変えて掲載しています。

企業に与えられた準備期間はわずか3ヶ月

2016年1月からマイナンバー制度の運用がスタートする。マイナンバー(個人番号)とは、住民票を持つすべての国民に付与される12桁の番号のこと。運用開始3か月前となる2015年10月から、マイナンバーの記載された「マイナンバー通知カード」が各世帯に送付される。同様に、法人に対しても「法人番号」が付与される。

マイナンバー制度導入のロードマップ

マイナンバー制度の正式名称は「社会保障・税番号制度」だ。国民一人一人に付与されたマイナンバーは、社会保障・税・災害対策の3分野に限定して利用され、それ以外の分野での利用は禁止されている。

マイナンバー制度のメリットは3つある。第一は手続きの簡略化だ。マイナンバー1つで社会保障と税関連の手続きが完了するため、国民の利便性は向上する。第二は行政の効率化だ。マイナンバーが縦割りの行政事務を貫く横串となれば、事務のスピードと正確さは向上するだろう。第三は不正の防止だ。社会保障や税に関する申請がすべてマイナンバーと紐付けば、不正な申請や受給を防止できる。

多くのメリットがあるマイナンバー制度だが、企業の負担は軽くない。まず、従業員とその家族、さらに取引先に個人事業主がいる場合はそのマイナンバーを取得し、厳格に管理する必要がある。源泉徴収や雇用保険など、社会保険・税に関する帳票類を新しい仕様に変更しなければならない。しかも、企業に用意された時間は、マイナンバーが送付される2015年10月から運用が始まる2016年1月までの、わずか約3ヶ月しかないのである。

では企業はどのような対応が求められるのか。それを示したのが下記の図だ。

企業のマイナンバー対応のイメージ

罰則もあり!Excelでは対応が難しいマイナンバー管理

企業が扱う可能性のあるマイナンバー業務には、「源泉徴収」「雇用保険」「健康保険」「厚生年金」「個人の役務提供の報酬」「奨学金」などがある。

たとえば、2016年の1月以降、個人事業主に支払いを行う場合、支払調書に相手のマイナンバーが必要になる。また、従業員の源泉徴収票や保険関係の書類にも、マイナンバーの記載が必要となる。

このため、企業はまず、従業員とその家族、取引先の個人事業主からマイナンバーを集めなければならない。その際には、本人確認が必要になるとともに、取得後はマイナンバーの厳格な管理も求められる。

ミロク情報サービス 営業本部 営業推進部 企業システム企画グループ長 部長 志牟田 浩司ミロク情報サービス 営業本部 営業推進部 企業システム企画グループ長 部長 志牟田 浩司

マイナンバーを含む個人情報を「特定個人情報」と呼ぶが、その管理については「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン」が定められ、具体的な管理手法まで指定されている。中堅・中小企業向けERP製品の開発・販売で知られるミロク情報サービスの志牟田浩司氏は、マイナンバー制度への対応の煩雑さを、次のように説明する。

「大企業であれば何千、何万というマイナンバーを集めなければなりません。100名規模の企業でも、社員の家族や個人事業主の取引先まで含めると、数百に上るでしょう。集めたマイナンバーの取り扱いにも厳しいガイドラインがあり、違反した場合は罰則もあります」(志牟田氏)

マイナンバーをExcelで管理することも不可能ではないが、前述のガイドラインで定められている履歴管理が難しいなどの課題がある。社員数名の小さい企業であればなんとかなるかもしれないが、少なくとも給与計算システムが稼働している規模の企業になれば、何らの仕組みを導入せざるをえないのが現実だろう。

マイナンバー対応を乗り切るシステム・サービス

では、その仕組みとは具体的にどのようなものか。まず、マイナンバーの登録・変更・破棄を行う管理システムが必要になる。先のガイドラインでは、マイナンバーを管理するシステムを一般のシステムと物理的・論理的に分離することが定められているため、相応のシステム対応が必要だ。

また、アクセスログの収集、アクセス制御、マイナンバーを記載した書類の印刷制御の仕組みも必要となる。さらに、各種届出書へのマイナンバー・法人番号の出力など、新しい帳票へのシステム対応も必要になる。

ミロク情報サービスでは、こうしたマイナンバー制度に必要なさまざまなシステム・サービスを提供する予定だ。

「マイナンバーを自社内で管理したいお客さまには、オンプレミスのマイナンバー管理システムを提供します。また、登録は自社で行ってクラウド上で保管させたい場合は、クラウドでの提供も予定している。いずれの場合も、当社の給与人事システムである『MJSLINK 給与大将 NX-Ⅰ』や税務処理システムの『MJS 税務 NX-Ⅰ』とあわせて利用可能です」(志牟田氏)

さらに、マイナンバー対応でもう1つ重要なポイントがセキュリティだ。マイナンバーは社会保障や税という非常にセンシティブな個人情報と紐付けられる。さらに、将来的には銀行口座や運転免許証等の情報と紐付けられる可能性もある。したがって、マイナンバーとそれに紐付く情報が漏えいしたら、そのインパクトはこれまでとは比べものにならない規模となる。マイナンバーの取り扱いに厳格なガイドラインが設けられているのも、それを防ぐために他ならない。

「当社では、『SOXBOX NX』という製品を用意しています。これは、単なるネットワークからの情報漏えいだけではなく、ユーザーの操作を監視して利用履歴をとったり、データの持ち出しを禁止・制限したりする製品です。また、ウイルス対策製品やファイアウォール製品を、あわせてご提供することも可能です。これらを組み合わせることで、ガイドラインの規定をまとめてクリアすることが可能になります」(志牟田氏)

企業が講ずべき安全管理措置とそれに対応するシステム

将来のマイナンバーの適用拡大も念頭に置いた対応を

冒頭に、マイナンバーは社会保障・税・災害対策の3分野に限定して利用されると述べたが、将来的には、銀行口座や運転免許証などへの拡大も検討されている。

したがって、目の前のマイナンバー制度の運用開始に合わせた緊急措置的な対応ではなく、ERPシステムでしっかりと管理し、必要なときに必要なシステムとスピーディに連携できる仕組みを構築するのも1つの考え方だ。長年、中堅・中小企業向けERP製品を開発・提供してきたミロク情報サービスであれば、こうした要求にも十分対応できる。

また、システムだけでなく、運用も含めた総合的なコンサルティングサービスも提供される予定だ。

「マイナンバー制度の運用では、各企業の実情に合わせた運用方針や取扱規程が必要になります。こうしたニーズに対応するため、専門家によるコンサルティングサービスも提供します。マイナンバー制度に関するさまざまな課題に対応できますので、ぜひ、お気軽にご相談いただければと思います」(志牟田氏)

いずれにしても、企業に与えられた時間は限られている。現在、ミロク情報サービスのERP製品を活用しているなら、早急に相談することをおすすめしたい。他社製のERP製品を利用している場合も、同社のマイナンバー管理サービスやセキュリティ製品は、十分、検討する価値があるはずだ。今や企業の法令遵守は企業の信頼や信用に関わる大きなポイントだ。計画的に対応できる今こそ、そのチャンスではないだろうか。

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