
現在は、中小・小規模企業向けパッケージ「ACELINK NX-CE」の会計および給与を中心に、日々の仕訳や従業員の給与計算を行っている。手続き上必要な従業員のマイナンバー管理は「MJSマイナンバー」を、データバックアップについては「MJSセキュアストレージサービス」を、そして外部からの脅威への対策を強化するべくFortiGateなどを活用。経理業務からセキュリティー対策まで、幅広い範囲でMJSのソリューションを導入している。日々の運用は、毎日午前中に店舗から売上実績の報告や経費関連の領収書が届き、手入力で仕訳処理を実施。月末には月次の締めと給与システムでの給与支払いなどが行われ、必要に応じて「ACELINK NX-CE」に入力する運用だ。ただし、路面店と商業施設内の店舗では会計処理が異なる部分もあり、一度、表計算ソフトで情報を整理したうえで会計入力しており、将来的には表計算ソフトから自動取り込みできるような環境づくりも視野に入れている。
同社では現在、関連会社を含めた4社分の経理処理を「ACELINK NX-CE」を利用して行っているが、カードなどの支払いによる売掛処理が店舗ごとに発生するため、その売掛明細は毎月膨大なものになる。インターネット販売など販売チャンネルの多様化も進むなかで売掛件数も増えており、確実に入金されたかどうか確認する機会が増えているという。そこで重宝しているのが検索機能だ。「何の仕訳科目を使っているのか、この商品は課税対象なのか、消費税の税率切り替えのタイミングはいつなのかなど、過去の情報を調べる際に検索機能を頻繁に使っています」と深堀氏。使い勝手の面では、バージョンごとに機能改善が行われることで、業務効率化に寄与していると深堀氏は評価する。「以前は何度かクリックして選択していかないといけなかった訂正処理が、今は一覧画面からシンプルにできます。事業規模が拡大して処理件数が増えても少人数で対応できるのは、そんな機能改修が積み重さなったおかげです」。
最近では、MJSの振込代行サービス「楽たす振込」を新たに採用したことで、振込手数料の大幅削減を実現しているという。「100社を超える取引先があるため、振込手数料はかなりの金額になります。楽たす振込に切り替えたことで、年間数十万円規模でのコスト削減が可能になったのです。労せずしてそれだけの経費削減につながったわけで、まさに私が求めていたソリューションでした」と深堀氏。銀行のネットバンキングと比べても、コスト的に「楽たす振込」のほうが大きなメリットが得られているという。「導入に際しては、MJSの方がサイト登録作業を一緒に行ってくれたうえ、支払先の登録方法まで説明してくれました。運用までの実際の登録作業は自社で行い、画面を見ながら簡単に進めることができました」。そして、試しに数件の振込処理をしてみて問題がなかったので、すべてを「楽たす振込」に移行するようにしたとのこと。「途中、支払先の名称が微妙に違っているため、登録の際にエラーが出たりしましたが、チャットサービスや支社の方に問い合わせて、すぐに解決。その後は問題なく運用しています」と、深堀氏は語る。
税理士事務所との連携については、月次監査時の指導をはじめ、日々の経理処理で不明点があれば相談しながら進めている状況にある。店舗統合などによって借り入れや減価償却の扱いなどに大きな動きがある場合には、税理士事務所に相談を仰いだうえで処理することも多い。「入力した情報は自動的に税理士事務所に送られますし、何かあればiCompassコミュニケーション(リモートツール)からでも訂正いただくことができます。タイムラグもなく、安心感もあります」と深堀氏。同じ環境が税理士事務所にあるからこそ、入力方法など具体的な相談にも対応してもらうことができているという。「例えば社員の業務評価など給与明細には出したくないものの、給与システム内で管理したい項目などもあります。どこに記載すればいいのかといった具体的なことが相談しやすいなど、税理士事務所と連携するメリットはとても大きい」と評価する。