
現在は、会計事務所向けの統合業務パッケージ「ACELINK NX-Pro」を中核に、顧問先には自計化を前提に「iCompassNX」を展開、すべての職員が顧問先に出向いて仕訳処理などの入力指導を定期的に行っている。顧問先が入力した情報はクラウド上に即座に展開されるため、事務所から顧問先の入力情報を随時チェックすることも可能だ。「iCompassNXはメニューに表示された順に入力していくことできちんと処理できるようになっており、顧問先からも使いやすいと評判です」と溝口先生は評価する。なお、顧問先に対しては、会計業務や税務処理のみならず、MJSを活用して給与計算代行などの支援も行っている。
また、帳票が充実している点についても言及し、「損益とBSの月次推移表や補助明細の内訳書、そして5期連続比較の帳票などを使って決算報告を顧問先に説明しています。さまざまな帳票が用意されており便利に活用しています」と溝口先生。他にも、相続税のシミュレーション機能や財産評価明細書など、顧問先ごとに求められる要件に応じて各種機能をフル活用している状況だ。
顧問先に対して行う入力指導の際に「ACELINK NX-Proでは、摘要を使って残高の集計を行うといった使い方が可能なため、顧問先にはできるだけ詳細に摘要入力してもらうようにお願いしています。また、売掛・買掛管理をせずとも補助科目を柔軟に活用することで各種残高が的確に把握できます。そのために、日々の入力をしっかり行ってもらうようにきめ細かく指導しています」と溝口先生は日々の運用を語る。使い方によっては、例えば旅館を運営している顧問先では、離れの部屋ごとの売上など詳細な管理会計の設定が可能だという。
また、給与や採用に関する顧問先指導では溝口会計事務所関連会社(株式会社給与設計事務所)のパッケージソフト「給与きめ太郎」を顧問先の指導ツールとして活用し、経営者と従業員の双方が理解し共有することができる給与体系を作成することで、さらに従業員のモチベーションが継続できるように取り組んでいる。これは、経営環境の変化に対応し評価基準・評価項目を明確にし、年齢の変化にも対応できるよう5つの基本コンセプト(定期昇給改善、期待を手当に設定、採用バランスの改善、給与手当表の改善、人件費シミュレーションによる管理)を基に顧問先指導を行うことで成果につながっている。その結果、「iCompassNX給与Plus」利用の年末調整までスムーズに行えるような顧問先も増え、事務所としても業務効率化につながっている。
また、MJSが提供する業務日報を利用して顧問先ごとに費やした時間を職員別に入力し、それぞれ生産性を高めるための指標として活用している状況だ。「どこの顧問先のどんな処理を行ったのかを職員それぞれが把握することが可能です。創意工夫が事務所のモットーでもありますので、それぞれ生産性を高めるための工夫を行ってもらっています」と溝口先生。
なお、MJSのサポートについては「しっかりサポートいただいています。何かあればリモートで入ってもらうこともあり、機会損失を最小限に抑えることができています」と評価する。