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2019/08/03

質問

あなたは、売上が急成長しているIT企業の社長です。企業規模の拡大に伴って中途社員を採用するものの、先輩社員に仕事を教えてもらえないと言ってすぐに辞めてしまいます。この状況で、あなたが社長なら次のうちどの指示をしますか?

パターン1

中途社員に対し、先輩社員の背中を見て仕事を覚えるよう指示をする。

パターン2

管理部長に対し、中途社員向けに1週間の研修を実施するよう指示をする。

パターン3

先輩社員に対し、仕事の手順をすべて書き出すよう指示をする。
 

この質問をイメージして以下のストーリーをお読みください。
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社員数が増えて、ますます企業規模が大きくなるベンチャー企業

「みろくドットネット」は創業5年目のベンチャー企業です。売上は右肩上がりで、社員の人数も3年前の5倍にまで増えました。

今日は月曜日の全社朝礼です。今日も中途入社した5人の社員が全社員の前で挨拶しています。

中途社員 今日から入社しました! 一日も早くみろくドットネットの一員として力を発揮できるよう頑張りますので、よろしくお願いします!

今でこそ順調に社員数が増えているみろくドットネットですが、1年前まではいくら中途社員を採用しても、すぐに辞めてしまうため苦労したのです。

1年前 ~中途採用した社員が3日で辞めた!

1年前のある日、社長が社長室で仕事をしていると、ドアをノックして社員が入ってきました。彼は3日前に入社したA君です。大変優秀なプログラマーで、前職での経験も素晴らしかったので、期待の社員です。

A君 社長。短い間でしたが、大変お世話になりました
社長 お世話って、一体何を言い出すんだ?
A君 残念ですが、僕はこの会社にはついていけそうにありません。今日で退職させていただきます
社長 えーっ。たった3日だぞ。一体何があったんだ?
A君 実は、先輩社員のXさんに仕事を教わろうとしたのですが、忙しいから待っててくれ、の一点張りで、何も仕事ができないんです
社長 そんな理由で辞めるのか? 考え直してくれ
A君 実は、この会社と入社を迷っていた別のIT企業からお声がけいただきましたので、そちらで頑張ろうと思います
社長はすぐに管理部長を呼びました。
管理部長 うちの会社は社員を採用してもすぐに辞めてしまいます。退職する社員に話を聞くと、皆、先輩社員から仕事を教えてもらえない、自分の居場所がないと言うのです
社長 みんな忙し過ぎて中途入社した社員に仕事を教える時間さえないってことか……。一体どうしたらいいんだ?
 

質問

あなたは、売上が急成長しているIT企業の社長です。企業規模の拡大に伴って中途社員を採用するものの、先輩社員に仕事を教えてもらえないと言ってすぐに辞めてしまいます。この状況で、あなたが社長なら次のうちどの指示をしますか?

▼あなたの思うパターンをクリック▼

パターン1

中途社員に対し、先輩社員の背中を見て仕事を覚えるよう指示をする。

パターン2

管理部長に対し、中途社員向けに1週間の研修を実施するよう指示をする。

パターン3

先輩社員に対し、仕事の手順をすべて書き出すよう指示をする。
 

昔の職人は先輩の背中を見ながら仕事を覚えていきましたから、それも一つのやり方かもしれません。しかし、今の時代、それでは社員が辞めてしまいます。他の方法を考える必要がありそうです。
 

管理部長が中途社員向けの研修を実施すれば、中途社員も会社についての理解が進むかもしれません。しかし、実際の業務がスムーズにできるようになるとは限らないので、他の方法も考える必要がありそうです。
 

実は、社長がとった行動はパターン3だったのです。仕事の手順をすべて書き出させるようにしたのは、一体なぜなのでしょうか……
 

料理初心者の社長でもおいしい料理ができた!

中途社員が3日で退職した翌日は土曜日でした。その日、社長の妻はママ友たちと日帰りのバスツアーに出かけました。そのため、社長が小学生の息子二人のために昼ごはんを作ることにしました。

しかし社長はまったく料理をしたことがありません。

社長の心の声 <料理なんてインターネットでレシピを調べれば誰だってできるはずだ>

そして、社長はインターネットで大好きな豚キムチのレシピを見つけました。

まずは、豚肩ロース肉をフライパンで焼き、その肉を一度お皿に移して、今度はキムチを炒め、水分が飛んだところで、野菜と先ほどのお肉を入れてふたをして……。

こうして完璧な豚キムチが完成しました。

社長 さぁ、昼ごはんができたぞ。おいしそうな豚キムチだぞ
息子たち パパは料理もできるんだね。すごいな~
社長 これぐらい簡単さ。さぁ食べなさい
息子たち ひ~、から~い! こんな辛いの食べられないよ
社長 えっ、そうか? ちょっと食べてみよう。むしゃむしゃ。何だ、おいしくできているじゃないか。でも……、さすがに小学生には辛かったかな……

そのとき、社長の頭にひらめきました。

社長の心の声 <そうだ。うちの社員も、中途社員に仕事を教える時間がないのなら、教える内容を料理のレシピのように紙に書き出しておくようにすればいいんだ!>

翌週、社長は出社するとすぐに管理部長を呼びました。

社長 社員が忙しくて中途社員に仕事を教える時間がないのなら、時間を見つけて、予め料理のレシピのように仕事内容を書くようにさせてはどうだろうか?
管理部長 なるほど。業務の手順書ですね。それはいい案ですね!
社長 手順書っていうのか?
管理部長 そうです。業務マニュアルなんて言うこともあります。業務内容がマニュアル化されれば、突然社員が会社を辞めても対応できます

こうして、全社員に対し、仕事の具体的な内容や作業手順をマニュアルのような形式で書き出すよう指示をしました。そして、中途社員にはそのマニュアルを見せて仕事を説明するようにさせたのです。

その結果、中途社員は業務マニュアルを見れば仕事ができるので、先輩社員に時間をとらせることが少なくなりました。同時に、中途社員がすぐに業務内容を覚えることができるようになりました。こうして、以前より早く中途社員が戦力になり、社員の残業時間も少なくなったのでした。
 

【ワンポイント解説】
「業務の手順書」、「業務マニュアル」
業務の内容や手順を記載した手順書・マニュアルであり、これによって作業の標準化をはかることができ、誰でも同じように業務ができるようになります。手順書やマニュアルがあれば、入社したばかりの社員でも仕事をスムーズに始められますし、突然社員が退職した場合でも、他の社員がその業務を担当しやすくなります。
【お知らせ】2019年8月13日号は、夏季休暇中のため休載とさせて頂きます。次号は2019年8月23日号となりますので、引き続きご愛顧くださいますようお願い申し上げます。
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