記事制作:税経システム研究所

小売業

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2020/03/23

質問

関東を中心に多店舗展開をしている「ペット用品ミロク」。これまでは自分の経験をもとに新規出店や店舗運営をしていたため、成功する店と失敗する店が出ていました。そこで、もっと成功率を上げるために、あなたが経営者なら次のうちどの方法をとりますか?

パターン1

業績の良い店舗と悪い店舗を分析して成功要因を洗い出す。

パターン2

数多く出店して、業績が悪い店舗はすぐに閉める。

パターン3

自分の経験をルールとして明文化する。

この質問をイメージして以下のストーリーをお読みください。
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出店した店舗の成功率が高い会社

「ペット用品ミロク」は関東を中心に15店舗を展開するペット用品の取扱店です。「手ごろな価格でかわいい商品が多い」と評判で、順調に店舗数を増やしています。今月オープンした新店舗も業績好調のようで、2か月後にはさらにもう1店舗増やす計画も進めているとのことです。

現在は自信を持って新規店舗の出店や運営をしていけるようになったペット用品ミロクの社長ですが、1年前までは違っていました。ちょっとその頃の様子を見てみましょう。

1年前 ~成功と失敗を繰り返す

経理担当 社長、新しく出店したB店ですが、赤字が続いています。このままだと撤退を検討した方が良いかもしれません
社長 その前に出店したA店は上手くいってるのに……。もう少し新店舗の成功率を高めていかないと利益を食いつぶしてしまうな


当時のペット用品ミロクは、長年ペット業界に身を置いてきた社長の経験と勘をもとに場当たり的な新規出店や店舗運営を行っていました。その結果、新たに2つ出店をすると、1つは黒字になるが、もう1つの店舗は赤字になるといった状況でした。

これまでは成功している店舗の方が多いため余裕はまだありますが、この非効率な状態が続くといずれ行き詰まるのではないかという不安にさいなまれるようになっていました。

質問

関東を中心に多店舗展開をしている「ペット用品ミロク」。これまでは自分の経験をもとに新規出店や店舗運営をしていたため、成功する店と失敗する店が出ていました。そこで、もっと成功率を上げるために、あなたが経営者なら次のうちどの方法をとりますか?

▼あなたの思うパターンをクリック▼

パターン1

業績の良い店舗と悪い店舗を分析して成功要因を洗い出す。
 

パターン2

数多く出店して、業績が悪い店舗はすぐに閉める。

パターン3

自分の経験をルールとして明文化する。
 

実は、ペット用品ミロクの社長が選択したのはパターン1でした。では、業績の良い店舗と悪い店舗を分析して成功要因を洗い出すとは、どういうことなのでしょうか。また、どのようにして成功要因を見つけていったのでしょうか。

確かに、数多く出店して、業績が伸びない店舗をすぐに閉めていけば、結果として業績の良い店舗が残ることにはなるでしょう。しかし、それでは出店の成功率を高めることができたとは言えないかもしれません。出店や撤退のコストがかかることを考えると、やはり成功率を高める方法を見つけたいところです。

社長の頭の中にある経験を明文化してルール化していくことは、情報共有の面で非常に大事なことでしょう。ただ、明文化されていないとはいえ、これまでも社長の経験をもとに出店してきたことを考えると、それだけでは効果的とは言えないかもしれません。社長の経験を明文化した後、その中でどれが有効なノウハウなのかをブラッシュアップしていくなどの対応が必要でしょう。

テストで高得点を取るために!

出店した店舗の成功率をどうにか上げられないものかと考えながら社長が帰宅すると、妻と中学生の息子が模擬試験の結果を見ながら、何やら話をしているところでした。

うーん、前回は良かったのに今回はいまいちね。勉強しなかったの?
息子 いや、前回よりも勉強したと思うんだけど、なんでだろ……
ということは、勉強の仕方が悪いのかもね。あなたのクラスに毎回テストで高得点を取る子っていない?
息子 ああ、何人かいるね
やっぱり? 不思議といるのよね。その子たちに、いつもどうやって勉強してるか聞いてごらん。その勉強法とあなたの勉強法を比較して、彼らだけがやっている勉強法があれば、それがテストでコンスタントに高得点を取るための効率の良い勉強法なのかもしれないわ
社長の心の声 <待てよ。これってうちにも当てはめられるんじゃないか? まずは業績に影響しそうな要素や取り組みなんかをピックアップしてみて、その項目について全店舗がどんな状況になっているか確認してみるか。それで、業績の良い店舗には共通して当てはまるけど、業績の悪い店舗には当てはまらないような項目があれば、それが成功率を高める要因になるんじゃないか……>


早速、社長は商圏面、立地面、サービス面など様々な視点から業績に影響しそうな項目をピックアップし、その項目に該当するかどうかについて全店舗の調査を行うことにしました。

次に、その調査結果と各店舗の業績の良し悪しとを突き合せする必要がありましたが、幸いなことにペット用品ミロクでは店舗別の損益を管理していたため、業績の良い店舗と悪い店舗の分類が容易にでき、突合作業は比較的スムーズに進めることができました。

すると、若干のバラツキはあったものの業績の良い店舗は、「店舗所在地の市区町村の人口に対するペット保有者の割合が30%以上」・「店舗の半径5km以内に競合店が2店舗以内」・「路面店」・「外からでも商品が見えやすいレイアウトの店舗」といった項目が共通して当てはまることが確認できました。

つまり、ある程度の潜在顧客数が見込め、競合も多すぎないことはもちろんのこと、ペットを連れて散歩している時に入りやすく、自分のペットに合う商品があるか外からでも確認しやすい店舗であることが、お客様から求められているのではないかということが分かったのです。

今回見つけた共通項目は、新規出店や店舗運営の成功率を高める要因の仮説にしか過ぎませんので、それだけ気を付けていれば成功するとは限りません。今後も試行錯誤を繰り返し、成功要因のブラッシュアップを行っていくことが必要ですが、今回の成功要因を見つけ出す考え方をヒントにペット用品ミロクの社長は成功率の高い店舗展開をするための独自の成功要因を構築していったのです。

ワンポイント解説「成功率を高める要因」店舗などの成功率を高めるためには、成功店と失敗店を比較するなどして、成功店に共通する要素を洗い出し、成功要因を見つけることが有効です。その際、比較する要素としては、取り扱う製品・サービスや価格、商圏・客層・立地、競合など様々なものが考えられるでしょう。
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