記事制作:税経システム研究所

飲食業

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2020/10/13

質問

美味しいと評判でいつもテイクアウトのための行列ができていて、お客様が諦めて帰ってしまうコーヒー店。もっと多くのお客様にコーヒーを提供するために、あなたが経営者なら次のうちどの行動をとりますか?

パターン1

思い切って店の設備一新を早め、従業員の数も増やす。

パターン2

注文と支払いは事前にネットで行い、店頭では受け取りのみとする。

パターン3

開店前に整理券を配布する。

この質問をイメージして以下のストーリーをお読みください。
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老若男女に人気のコーヒー店

「みろく珈琲」は昔ながらの商店街に店を構えるコーヒー店です。店長が厳選した豆を使用して1杯1杯丁寧に淹れています。イートインのスペースはなく、テイクアウトのみの営業とすることでコストを削減し、安くて美味しいコーヒーを提供し続けています。最近は、SNSの効果もあってその味を試してみたいと遠方からもお客様が集まり、ますます人気が出てきました。
 
今でこそ多くのお客様にコーヒーを楽しんでいただいているみろく珈琲ですが、半年ほど前まではせっかく足を運んでいただいたお客様にコーヒーを提供できないこともあったのです。

半年前 ~待ち時間が長すぎてお客様が帰ってしまう!?

みろく珈琲は、店長が厳選したこだわりの豆を使用して、1杯1杯丁寧にコーヒーを提供しています。たまたま手伝いに来た息子は、テイクアウトのための行列を見て驚きました。注文から最後の商品受け渡しまで店長1人で行っていたので、ものすごく時間がかかっていたのです。せっかく、美味しいと評判なのに、待ち時間が長いためにお客様を逃してしまっていました。

客A あっここだ~!今、美味しいと評判のコーヒー屋さん!
客B ほんとだ!えっでもすごい行列……
客A せっかく来たし買いたいけど、どのくらい待つのかなぁ。すみませ~ん!今から並ぶとどのくらい待ちますか?
店長の息子 ご来店ありがとうございます。んー今から並んでいただくと40~50分ほど、お待ちいただくことになるかと思います……
客B えぇ!そんなに待つの?それじゃあ映画の時間に間に合わないよ~
店長の息子 申し訳ありません。ご注文いただいてから1杯1杯丁寧にコーヒーをお作りしていますので、それなりに時間がかかってしまうんです
客A そうですか。せっかく来たから買いたかったけど、仕方ない。今回は諦めよう
店長の息子 大変申し訳ございません。またのお越しをお待ちしております
 
店長の息子の心の声 <せっかく店に足を運んでくださったのに申し訳ないなぁ>
 

質問

美味しいと評判でいつもテイクアウトのための行列ができていて、お客様が諦めて帰ってしまうコーヒー店。もっと多くのお客様にコーヒーを提供するために、あなたが経営者なら次のうちどの行動をとりますか?

▼あなたの思うパターンをクリック▼

パターン1

思い切って店の設備一新を早め、従業員の数も増やす。

パターン2

注文と支払いは事前にネットで行い、店頭では受け取りのみとする。

パターン3

開店前に整理券を配布する。

店の設備を新しくして従業員を増やせば、今よりも多くのお客様にコーヒーを提供できるかもしれません。しかしこの方法は設備投資と従業員育成が必要です。お金も時間もかかり、難しそうです。長い目で見れば良い方法かもしれませんが、今すぐの解決策とはいかなそうです。

来店前に注文ができて、支払いも完了していれば店長たちはコーヒーを淹れることに集中できますし、お客様が都合の良い時間に受取時間も設定できます。お客様はメニューをじっくり考えて選ぶこともできます。また、会員登録することで前回と同じメニューを簡単に注文できますし、おすすめ情報を定期的に更新することで、また来店したいと思ってくださるかもしれません。

整理券を配布する方法も確かに良い案ではあります。しかし、開店前に整理券を配布するという業務が増えてしまい、仕込みの時間が減ってしまったり、勤務時間が延びることにもつながります。何よりお客さんからすると二度手間になり不便をかけることになりますので、最善策とはいえないでしょう。

世界に一つだけのオリジナルが作れる!?

ある日、店長の息子が仕事を終えて帰宅したときのことです。

店長の息子 ただいまー。今日もたくさんのお客様が来店してくれたけど、混んでいて帰ってしまう方もいたらしい。残念だなぁ
お帰りなさい。そうなのね。せっかく美味しいと評判なのにねぇ
お父さんお帰りなさい。おじいちゃんのコーヒー店、最近特に人気だよね!ほらインスタにも載ってる!味も美味しいしカップも可愛い!
店長の息子 そうなんだよ。SNSを見て来店してくださるお客様も多いからなぁ。そういえばそのスマホケースどうしたんだ?変えたのか?
あっ気が付いた?そうなの。この間ネットで注文したんだけど、自分の好きな柄にデザインして注文するの。イニシャルを入れてみたり、愛犬の写真を入れたり、世界に一つのスマホケースが作れるの!
店長の息子 へぇ~そんなものがあるのか!今の世の中はすごいなぁ
えぇ!そんなのがあるのね。お母さんも注文してみようかしら
注文してみたら?注文と支払いはネットで済むし、あとは家に届くのを待つだけよ♪
店長の息子の心の声 <ん?これは父さんの店にも取り入れたらもっと多くのお客様にコーヒーを楽しんでもらえるんじゃないか?>

さっそく次の日、店長である父に相談し、導入に向けて検討を始めることにしました。
 
その後、新しいツールに詳しい知人の協力を得ながら、注文と支払いはスマートフォンなどで行う仕組みを導入し、商品の受け渡しのみを店頭で行うことにしました。接客時間の短縮化ができているので、お客様は予約時間に来店して、待たされることなくコーヒーをテイクアウトできるようになりました。
 
併せて、ホームページやSNSでおすすめ情報を発信する頻度も増やし、お客様がメニューを選びやすくする工夫もしました。
 
そのおかげもあってか店の前にできていた長い行列も解消され、新規のお客様もリピートのお客様も増えました。諦めて帰ってしまうお客様が減ったことで、以前にも増して店長の笑顔が輝いているようです。仕組みの導入にはコストもかかりましたが、従業員数を増やすことなく、より多くのお客様にコーヒーを提供できるようになったことで、採算向上にも大いに貢献しています。

ワンポイント解説「接客時間の短縮化」本記事にあったように、お客さんが来店してから商品を提供するまでには、注文するまでの待ち時間、注文してから商品ができ上がるまでの待ち時間、さらには代金を支払うための時間など、多くの待ち時間が発生します。これらを効率化するための方法の一つとして、来店前に注文と決済を済ませておく仕組みを整えることが考えられます。
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