記事制作:税経システム研究所

飲食業

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2021/07/13

質問

郊外に複数の喫茶店を展開している「喫茶ミロク」。テイクアウト販売の増加に伴いプラスチック製コップ等の使用が増えています。社会的に環境問題への関心が高まる中、オーナーは、紙製に切り替えられないかと考えていますが、その場合、調達単価が値上がりしそうです。あなたがオーナーなら次のうちどの行動をとりますか?

パターン1

従来どおり、プラスチック製のコップ等での提供を続ける。

パターン2

紙製コップ等に切り替えるが、他の飲食店と共同購入することで、単価を安くする。

パターン3

紙製コップ等に切り替え、調達単価の値上がり分は店が負担する。

この質問をイメージして以下のストーリーをお読みください。
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新たな取り組みも行っています!

現在の「喫茶ミロク」は、新型コロナウイルス感染症の終息がいまだ見込めていない状況ながら、コーヒーや軽食のテイクアウト等の新たな取り組みを実施した効果が現れ、ある程度売上が回復してきています。従業員の顔にも明るさが戻ってきたように思われます。

昨年 ~テイクアウト販売の拡大と新たな悩み

喫茶ミロクのオーナーは、老舗の喫茶店で修行したのちに独立し、「高品質でおいしいコーヒーを多くの人に!」をモットーに、コーヒーを味わえる落ち着いた居心地の良い空間を創出することを会社の社会的ミッションとして、事業を順調に展開してきました。
しかし、2020年に入り、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、店の利用者数や利用回数が激減し、売上高が大きく減少しました。そんな中、コーヒーに加えてサンドウィッチ等の軽食のテイクアウトも実施することで、厳しいながらも一定以上の効果を発揮しており、今後もテイクアウトにはより一層積極的に取り組みたいと考えています。
 
一方、テイクアウトの拡大により、喫茶ミロクでは、持ち帰り用にプラスチック製の容器やコップ・ストローの使用が増えています。社会的に環境問題への関心が高まる中、紙製に切り替えられないかと考えていますが、その場合は、調達単価が値上がりしそうであり、どうしたものか悩んでいます。

質問

郊外に複数の喫茶店を展開している「喫茶ミロク」。テイクアウト販売の増加に伴いプラスチック製コップ等の使用が増えています。社会的に環境問題への関心が高まる中、オーナーは、紙製に切り替えられないかと考えていますが、その場合、調達単価が値上がりしそうです。あなたがオーナーなら次のうちどの行動をとりますか?

▼あなたの思うパターンをクリック▼

パターン1

従来どおり、プラスチック製のコップ等での提供を続ける。

パターン2

紙製コップ等に切り替えるが、他の飲食店と共同購入することで、単価を安くする。

パターン3

紙製コップ等に切り替え、調達単価の値上がり分は店が負担する。

基本的に従来どおりの取引を継続するので手間がかからず、調達単価の値上がりもないかもしれません。しかし、エコ対応は達成できないので、他に良い方法があるかもしれません。
 

喫茶ミロクが選択したのはパターン2でした。エコ対応を達成しつつ、調達単価の値上がりも抑えることができたのです。
 

この方法であれば、エコ対応は達成できます。しかし、調達単価が値上がりし、採算が悪化しかねないので、他に良い方法があるかもしれません。
 

きっかけは、倉庫型小売りチェーンのオープンに喜ぶ妻

ある日のこと、喫茶ミロクのオーナーが帰宅すると、妻が友人と話しているところでした。どうやら、会員制倉庫型小売りチェーンC社の店舗が友人の家の近くにオープンしたらしいのです。

いいわねぇ、あの店が近くにオープンするなんて。いいものを安く買えるんでしょ?
友人A ええ。まとめて買えば安くなるけど、うちだけだとそんなにたくさんいらないの……
友人B こんなに安く買えるんだったら、私も欲しいわ
そうよね。私も欲しい
友人A じゃあ、まとめ買いして、みんなで分けることにしようよ!

このときオーナーは思いました。

オーナーの心の声 <まとめ買いすれば安いとしても、自分だけだったら、そんなにたくさんいらない。だったら、他の人の分もまとめて買えばいいんだ!>

これをきっかけに、ミロク喫茶のオーナーは紙製容器等の共同購入について考え始めました。どのくらいの購入量になれば、購入単価がどれ位下げられるのかなども調査しました。そして、環境対応に関心を持っている地元のレストランチェーンの経営者仲間などと連携して、可能なところから、同じ紙製容器等の購入を始めました。まとめ買いをすることで購入単価を低くすることができました。それ以上に、環境対応していることに共感してくださるお客さんが増えたことで、業績にプラスの効果が生じています。環境問題への関心が高まる中、最近ではマイボトルを持って来るお客さんも増えてきているようです。

新たな展開に向けて

共同に関しては、単に共同購入による購入単価の削減という効果だけではなく、宣伝を共同で行う、人材の融通や一緒になって新たな商品の開発を図るなど、いろいろな場面での共同の可能性がありそうです。
 
中小企業をキーワードとしてホームページ検索を行ううちに、中小企業組合制度という仕組みがあることも分かりました。特に同業種あるいは異業種の中小企業が集まって「中小企業等協同組合」を設立し、その組合で原材料や物品をまとめて購入することにより購入単価を低く抑え、その低い価格でその組合からその組合員である会社が購入できる仕組みもあるようでした。これも可能性の一つとして考えられるかもしれません。

ワンポイント解説「共同購入」少量での購入はどうしても割高になりがちですが、購入量を多くできれば購入単価を下げてもらうこともできます。自社だけでは購入量を多くできなくても、他社と共同で購入することで購入量を多くすることもできます。地域で連携したり、同業者や関連業者で連携することで、共同購入の可能性が出てきます。
関連リンク「中小企業組合制度」とは、組合員の経済的地位の向上を図るために設立され、同業者等が相寄り集まって組織化することで生産性の向上を図るなどの活動が行われます。

中小企業組合制度について知りたい方は、コチラもご参照ください。
中小企業庁:中小企業組合制度
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