記事制作:税経システム研究所

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2018/01/03
【特別掲載にあたって】「経営センスチェック」サイトでは、ストーリー仕立ての記事を通じて、経営の中で活きる会計を実感し、会計を身近に感じていただくことを目指して記事を掲載して参りました。掲載記事50本突破と新年を記念し、本サイトの記事執筆メンバーの1人(大学教授)が、ゼミ卒業生の結婚式で聞いた実体験をヒントに、IT企業の社長が新入社員に求めるスキルについて、「経営センスチェック」の記事形式にし、特別掲載としてご紹介させていただくことと致しました。

質問

あるIT会社の社長は、新卒の入社内定者に対して、4月の入社式までに習得してくるべき課題を出していました。さてその社長は、次のうちのどれを課題として出したのでしょうか?

パターン1

英会話を上達させておくこと

パターン2

ITの知識を深めてくること

パターン3

会計の基本的な素養を習得しておくこと

この質問をイメージして以下のストーリーをお読みください。
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若い従業員の多い社内は、明るく活気に満ちあふれています

IT系のこの会社は、若い従業員が多い企業で、社内の空気は明るく活気に満ちあふれています。フラットな組織で、皆、積極的にアイデアを出し合い、チャレンジ精神にあふれています。ユーザー企業の受けもよく、新規ユーザーの開拓もどんどん進み、業界でも注目を浴びている企業です。

卒業生の結婚式で、オーナー社長に聞いた話とは?

ある大学の教員Aさんは、ゼミ卒業生が新婦となる結婚式に招かれ、ホテルでの披露宴に出席しています。その女性はIT関係の企業に就職し、同じ会社の先輩と社内結婚に至ったのでした。Aさんは、披露宴の同じテーブルで同社のオーナー社長と隣り合わせになりました。

教員A はじめまして、X大学の教員をしているAです。今日は、ゼミの卒業生の結婚式に招かれました。御社の中で最良の伴侶を見つけたようでうれしい限りです
社長 新婦は、非常に活発で意欲的な社員で、しかも周囲への配慮も素晴らしいすてきな女性です
教員A 社内結婚は多いのですか?
社長 そうですね、若い社員が多いので、結構社内結婚の報告がありますね
教員A 私は長年、学生の就職活動を見てきていますが、バリバリと仕事ができる企業に就職してほしいといつも願っています。御社は、IT関係の企業ですが、採用内定後、入社するまでに何か課題を出されていませんか?
社長 はい。さまざまな学部・学科の学生や院生を採用していますが、入社後は、エンジニアとしてクライアント企業の対応をすることが多くなります。その際に必ず必要となる知識を、入社までに勉強してきてほしいと思い、実はある課題を出しているんです

質問

あるIT会社の社長は、新卒の入社内定者に対して、4月の入社式までに習得してくるべき課題を出していました。さてその社長は、次のうちのどれを課題として出したのでしょうか?

▼あなたの思うパターンをクリック▼

パターン1

英会話を上達させておくこと

パターン2

ITの知識を深めてくること

パターン3

会計の基本的な素養を習得しておくこと

最近は、企業の活動もグローバル化しています。仕事における共通言語として英会話力の必要性が高まっています。ただ、この企業の社長は、課題として英会話力の向上を語ってはいませんでした。

IT関係の知識は、このような企業の場合、当然必要とされる知識です。この分野は急激な技術革新を続けており、常に最新の知識を習得していく必要があります。ただ、この企業の社長は、課題としてITの知識を深めてくるよう求めてはいませんでした。

この企業の社長は、新卒の内定者に対して、入社式までに会計の基本的な素養を習得しておくよう課題を出していました。IT関係企業では、理系出身者が多く、大学や大学院で会計学の基礎を学んでいない者がいるからとのことでした。

ビジネスパーソンにとって必要不可欠な会計知識

ビジネスパーソンの基本的な素養として、最近では、英語、IT、会計の知識の必要性が叫ばれています。IT関係の企業に入社してくる理系新卒者は、大学や大学院で会計関係の科目をほとんど履修していない者も多いようです。しかし、実際の業務で企業のシステム構築などの打ち合わせをする際に、企業の担当者は、例えば原価計算に関することなどかなり会計用語を使って話をしてくると言います。そのため、IT企業の社員がユーザー企業の担当者に適切に対応するためには、会計の基本的な知識が必要となるからとの理由でした。

具体的には、この企業の社長が出している課題は、「日本商工会議所の簿記検定試験2級合格を目指して学習してくること」でした。「簿記検定2級」のハードルは、一般的には高い目標ではないか、「簿記検定3級」あたりが標準的ではないかとの意見もあります。ただ、簿記検定の2級試験は、商業簿記と工業簿記の問題から構成されているので、製造業における基本的な会計知識を習得するのに適切であるとのことでした。社長は、「大学で簿記や会計には全然縁のなかった者も、意外と興味を持ってチャレンジしてくるものですね」とおっしゃっていました。

「会計はビジネスの共通言語」としばしば言われています。会計関係の知識は、経理・財務の担当者のみに必要な知識ではなく、どんな部署のビジネスパーソンにとっても必要不可欠な知識となっているため、スキルセットの中に会計スキルを入れたいところです。

ビジネス誌であるダイヤモンド誌や東洋経済誌において、例年、新入社員が研修を受ける季節に、必ず会計の特集や決算書の仕組み・読み方の特集を組むのが恒例となっています。このような出版社の編集方針から見ても、簿記や会計の基本的な知識が必要であると判断することができます。

当「経営センスチェック」における重要なテーマは、「経営と会計を結び付ける」というものです。「経営」を理解するためには「会計」についての知識が不可欠であり、「会計」を学ぶためには「経営」と結び付けて考えていく姿勢が有効であると確信しています。

卒業生の結婚式で聞いた社長の思いとも共通するものですね。

【ワンポイント解説】
「スキルセット」
社会人として身に着けておくべきスキル群をスキルセットと言います。そこに何を入れるかは時間の制約から慎重に選ばなくてはなりません。その中でも英会話やITの知識は優先順位の高いスキルであると言えます。
ただし、これらのスキルは近視眼的なものでもあります。人生の大半を占める社会人生活では「経営」という課題とどうしても向き合わなくてはなりません。その時に役に立つスキルが会計なのです。「急がば回れ」一見遠回りのようでいても、実はそれが一番の近道であったりするのです。
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