適度な業績目標すら達成できない!? 継続的な業績改善のコツとは?

2025年8月13日

質問

いくつかのスーパーマーケットを営む「MJS商店」では、毎年、本部スタッフが総出で事業計画を作成しています。目標数値が高過ぎるわけではないのですが、いざ実行してみると思うような結果が出ず、年度末になると実績数値が目標数値には届かなかったという状況が続いています。あなたが経営幹部なら、次の3つのうちどの項目を優先的に行いますか?

パターン1

決算時に集中して実績値の分析をする。

パターン2

年度の途中でも、最新の業績等の実績値 を定期的にチェックできるようにする。

パターン3

情報収集を行う専属チームを設置して事業計画の精度を高める。

この質問をイメージして以下のストーリーをお読みください。

スーパー
決算

継続的な改善による成果を実現!

「MJS商店」は、ある地域でいくつかのスーパーマーケットを営んでいます。業績の改善を継続的に行うことで、店舗の売れ行きは増加していて、会社の業績も好調です。ところが、数年前までは、なかなか結果が出ずに、MJS商店の経営陣は困っていたのです。

数年前 ~目標数値が高過ぎるわけではないのに期待するような結果が出ずに苦戦

MJS商店では、毎年、長い時間をかけて事業計画を作成しています。事業計画の作成には多くの労力がかかるのですが、融資を受けたり、補助金を獲得したりする上で重要な資料にもなるため、本部スタッフも計画の作成に熱心に取り組んできました。目標数値が高過ぎるわけではないのですが、実際に実行段階に入り、年度末を迎えた時になって、期待していたようには進んでいなかったということで、目標未達成のまま終わってしまうことが少なくありません。そのため、計画段階で時間をかけている割に望むような成果が得られていませんでした。特に近年は、同じ地区にライバル店が相次いで出店しており、MJS商店ではなかなか良い結果が出ていません。ある日のミーティングでのこと、経営幹部は、現状を打開できる方法は何かないかと話し合っています。

実績値の分析精度を高めるため、年度末頃に臨時で担当者を雇うのはどうでしょうか


人事部長

情報収集を行う専属チームを設置して事業計画の精度を高めるという方法も良さそうです


企画部長



せっかく事業計画を作成していますし、もっと定期的に確認できる仕組みが必要だと思います


財務部長


社長

どの案も重要なのは分かるよ。では、わが社は、どこから手を付けたら良いか……

経営陣は、決断できずにいます。

質問

いくつかのスーパーマーケットを営む「MJS商店」では、毎年、本部スタッフが総出で事業計画を作成しています。目標数値が高過ぎるわけではないのですが、いざ実行してみると思うような結果が出ず、年度末になると実績数値が目標数値には届かなかったという状況が続いています。あなたが経営幹部なら、次の3つのうちどの項目を優先的に行いますか?

▼あなたの思うパターンをクリック▼

パターン1

決算時に集中して実績値の分析をする。

パターン2

年度の途中でも、最新の業績等の実績値 を定期的にチェックできるようにする。

パターン3

情報収集を行う専属チームを設置して事業計画の精度を高める。

決算時に集中して実績値の分析をすれば、実績値の分析精度を高めることはできるかもしれません。しかし、年度末の段階になって、実績値が目標値を大きく下回っていることをいくら分析しても、手遅れとも言えます。

経営幹部が選んだのはパターン2でした。改善策の参考になる情報を集めるため、最新の業績等の実績値を年度の途中でも定期的に把握できるようにしたのです。それでは、彼らは具体的にどのようなことを行ったのでしょうか。

計画の精度を高めることは重要ですが、MJS商店の場合は目標数値が高過ぎるわけではないのに結果が出ていないので、いくら計画の精度を高めても、実績の改善につながりません。

月次決算のメリット

ある日、MJS商店の経営陣は、街の商工会議所で行われている勉強会に参加しました。この日のテーマは、「決算」でした。セミナーの担当者によると、年度末に行う決算に加えて、月ごとに決算を行うことで、次のようなメリットがあるそうです。

<月次決算のメリット>
 ・自社の経営成績や財政状態を月ごとにチェックすることで、問題やその要因をいち早く察知することができます。
 ・融資を受けている金融機関等に対する情報開示を早く行うことで、対外的な信頼を高めることができます。
 ・業務を継続的に効率化することや、不正を防止・是正することもできます。

どれも素晴らしいことのように見えるのですが、MJS商店のように多店舗展開を行っている会社でも果たして実行できるのだろうかと経営幹部は気になりました。そこで、経営幹部は、セミナーの担当者に相談したのです。

月ごとの決算が大切だということはよく分かりました。ただ、わが社のように、いくつもの店舗に分かれていると、かなり作業が大変になるように思うのです


企画部長



おっしゃる通り、月ごとに決算業務を行うという手間はあります。ですが、これまで年度末に集中していた作業を分散できますし、数字の計算ミスや計上もれなどがあった時にもすぐに修正できるので、従業員にとってもありがたいですよね


セミナーの担当者

確かに、年度末にまとめて作業するのは本当に大変ですからね


財務部長

月次で棚卸資産残高をつかんでいない会社が、期中では利益が出ていると思っていたところ、年度末に実地棚卸をしたら利益が大きく減ってしまい大慌てしたなんてこともありますから、注意しないといけません


セミナーの担当者

なるほどー


財務部長

それに、毎月の決算が行われていれば、目標通りに進んでいるかどうかのチェックも容易になるはずです


セミナーの担当者

現場でもスタッフの勘と経験で毎月の状況をおさえてはいますが、しっかりと数値でチェックした方がその後の対策もとりやすくなりますね


営業部長

最初は、専属チームを作るのも良いとは思ったのですが……お話を聞いていて、いくら精度が高い計画を立てても、振り返りのタイミングが遅ければあまり意味がないことに気付きました


企画部長




社長

年度末になって業績を知っても現場でできることは限られるからな。月々の状況を見ながら、どのような手を打つか考えるのにも月次決算の情報が使えるということだね

セミナーの担当者からは、最近は、決算業務を支援するサービスも充実しており、導入コストを低く抑えながら、経理担当者にとっての決算業務の負担を減らし、月次決算を実行するための会計システムを構築できることを教えてもらいました。

自社で月次決算の導入へ

セミナーの担当者からのアドバイスを参考に、MJS商店の経営幹部は、月次決算を行うことを決めました。その後、月次決算を本格的に進めるようになると、会社単位、店舗単位など、それぞれのニーズに合わせて経営状況をスピーディーに把握することができるようになり、業務を継続的に改善する等の成果を実現できたのです。

「月次決算」

毎月の経営成績や財政状態をチェックするために行われる決算を、月次決算と言います。財務諸表を作成するため、決算は年度末に行われますが、これとともに月ごとの状況も併せて情報収集することで、決算業務の負担を軽減させることや、最新の経営数値を把握して迅速な改善策につなげたり、計画の修正を行ったりすることが容易になります。

MJSシステムではさまざまな月次管理帳票も作成できます。興味のある方はコチラもご覧ください。
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