年末調整申告を電子化する際には、既存の給与システムとスムーズに連携できるかどうかもチェックしておきましょう。
各種申告書のデータを給与システムに取り込むことができれば、二重入力の手間を掛けることなく、スムーズに年末調整計算を行うことができます。
また、

マイナンバー管理システムとの連携が可能であること
毎年の法改正に自動で対応できること
団体保険料の年末調整用データを一括して取り込めること
前年の申告書データを流用できること

なども、重要なチェックポイントです。

さらに、これまで電子申告の要件は、前々年に発行した法定調書が「法定調書ごとに1,000枚以上ある場合に電子申告をしなければならない」というものでしたが、令和3年分の申告から「法定調書ごとに100枚以上ある場合」に要件が引き下げられます。
自社が電子申告の義務化対象になっているか早めに確認しておきましょう。

さて、「年末調整なんてまだまだ先の話！」とお考えの方も多いでしょう。年末調整申告の電子化は、多くの場合クラウドサービスを活用しているため、導入の速さが大きな特長です。しかし、実際導入するとなると、連携する給与システム側の設定、業務フロー変更にともなう社内調整、従業員へのアナウンスとガイダンス、税務署への申請（承認は翌月末）などなど、システム以外の部分であれこれ準備が必要となってきます。
年末の忙しい時期に駆け込みで導入しようとして間に合わず、結局翌年に見送ってしまった…というケースもあります。
年末調整申告の電子化をお考えの皆様は、是非とも、今のうちから早めに取り組むことをオススメします。