久保且佳税理士事務所 様

　同事務所とミロク情報サービス（以下、MJS）の付き合いは長い。久保氏は開業以前に勤務していた事務所の頃からMJS製品を利用し、約30年も愛用しているという。その魅力を次のように話してくれた。

　「長く使い慣れていることもありますが、使い勝手が良いですね。入力操作の分かりやすさや画面の見やすさは、使う人のことを考えて作られていると感じます。職員も使い勝手が良いと感じているようです」（久保氏）

　同事務所が、これから顧問先の自計化を推進していくにあたり、顧問先に導入を提案しているのがMJSのクラウド型会計ソフト「かんたんクラウド」だ。インターネットバンキングやクレジットカードとのデータ連携が可能で、取引の内容を一覧から選んで金額を入れるだけで簡単に仕訳ができる。

　「このシステムを知ったのは、情報ネットワーク委員会でMJSの方から紹介されたことがきっかけです。なるべく安価な料金負担で小規模な顧問先の自計化を進めていきたいと思っていたところでした」（久保氏）

　現在、同事務所で「かんたんクラウド」は、会計ソフトを導入していない、紙のアナログ作業中心の顧問先を中心に導入を進めている。

　「決してうちも無理にでも入れてもらおうとは思っていませんが、お客様のほうは、導入に関しては特に抵抗はないようです。むしろ、『少しでも早めに会社の会計状況を知りたいから、そういうツールがほしい』という前向きなお客様も多く、そういったところには積極的に薦めています。クラウドということに関しても、今はいろいろなクラウドシステムが浸透しているので、お客様も抵抗はないようです。こちらとしても気になるのはネットワーク環境が整っているかどうかということぐらいですね」（久保氏）

　同事務所では、「かんたんクラウド」を導入した顧問先に対して、事務所独自で手厚いサポートを行っている。

　「慣れないお客さんであれば、最初のうちは週1回ぐらいの頻度で、電話や訪問などで操作方法についてアドバイスしています。もちろん、顧問先からの問い合わせにも万全に対応しています。私の事務所では報酬とは別立てで利用料をいただく形にしているので、サポートにはしっかり力を入れるようにしています」（久保氏）

　「かんたんクラウド」を導入したところ、顧問先からの反応も良いという。実際に利用してどのようなメリットを感じたのかを伺った。

　「クラウド型なので、インターネットに繋がっていれば、いつでも、どこでも顧問先の担当者と同時に画面を共有できる点が良いですね。例えば訪問前に試算表の内容をお互い確認しておくことで、現地での打ち合わせ時間を有効に活用できます。北海道は広いので、事務所から車で1時間以上かかるお客様も多く、貴重な訪問の時間は内容のあるものにしたい。その点で『かんたんクラウド』が役に立っています。また、冬場は積雪などの交通事情によって、訪問回数を減らさざるを得ないこともあります。だからこそ、顧問先にとっても、いつでも会計事務所と同じ画面を共有できている、という安心感は大きいようです」（久保氏）

　また、自計化が進むことで、事務所の業務効率も改善されている。

　「従来の記帳代行業務は、職員が勉強のためにやるくらいならまだしも、実際の業務として継続していくのは厳しい。作業の大変さに比べて、高額な報酬が期待できるものでもありません。また、ただでさえも人出が足りないのに、若い職員に記帳業務を我慢してやってもらうというのは現実的ではありません。顧問先の自計化はもはや当たり前で、『かんたんクラウド』のようなツールがあることで、それが推進できています。これから事務所内においても、仕訳の自動取り込みなどさらなる業務効率化を図り、人手不足と固定費削減の対策をしていきたいと考えています」（久保氏）

　「かんたんクラウド」の導入によって、顧問先の自計化をスムーズに進めている久保且佳税理士事務所。「かんたんクラウド」ならびにMJS製品を活用しながら、今後目指していく事務所の姿について伺った。

　「インボイスも始まるので、証憑書類のチェックなど、職員の業務が増えていくと思われます。今後は『かんたんクラウド』を利用してもらうことで顧問先の自計化をさらに進め、事務所業務の効率化を図りつつ、お客様へのインボイスなどに関する教育やサポートを行って、体制を固めていきたいですね。記帳代行のような作業はできる限り減らして、その分、資産税のことや、経営改善のアドバイス、事業継承など、もっと付加価値の高い業務に力を入れていき顧問先のお役に立ちたいと考えています」（久保氏）