実務経営ニュース2026年2月号巻頭特別企画インタビュー

経営課題のヒアリングから提案・解決まで「MJS DXコンサルティング」で支援

会計事務所に伴走し、共に新世界を創造する株式会社ミロク情報サービス

株式会社ミロク情報サービス 代表取締役社長 是枝周樹

2026年2月3日

株式会社ミロク情報サービス(東京都新宿区)は、1977年の創業以来、会計事務所や中堅・中小企業向けの財務・会計システムを開発・販売し、日本の会計業界を支えてきたリーディングカンパニーである。同社は2024年5月に発表した「中期経営計画Vision2028」にもとづき、クラウド・サブスク型ビジネスモデルへの転換を推進。2025年11月には、AIを広範囲に実装するSaaS型クラウドERPの新製品「LucaTech GX」の提供を開始した。また、ITコーディネータ有資格者約130名を擁する「MJS DXコンサルティング」を展開し、会計事務所のDX支援業務を強力にサポートする。
本稿では、同社の最新ソリューション展開と今後の展望について、代表取締役社長の是枝周樹氏(写真)にお話を伺った。(取材:中井 誠、撮影:奥平たかし)

サブスクリプションモデルが好調で増収増益

―― 本日は株式会社ミロク情報サービスの是枝社長にお話を伺います。まずは、2025年の貴社の取り組みについてお聞かせください。

是枝 当社は、「中期経営計画Vision 2028」にもとづき長期的視点で事業を展開しており、おかげさまで2025年の業績は増収増益で推移しています。
 具体的な取り組みとしては、まずクラウド・サブスクリプション型ビジネスモデルへの転換が挙げられます。顧客メリットを最大化し、継続的な関係を構築することで、ビジネスモデルの転換と収益性の改善を進めています。主力ERP製品のサブスク移行が順調に伸長しており、2028年度のARRは110億円を目指しています。

―― サブスクリプション・モデルへの移行が着実に進んでいるということですね。

是枝 はい。それから、新たなDXコンサルティング・サービスの事業化も大きな柱です。会計事務所の先生方と共に、中小企業のDXの伴走支援をする「MJS DXコンサルティング」(図1)を2025年4月より提供開始しました。

図1 MJS DXコンサルティング
  (https://www.mjs.co.jp/products/support/consulting/

―― 顧問先のDX支援は、会計事務所の先生方にとっても大きなメリットがありそうですね。

是枝 仰るとおりです。会計事務所にとって、DX支援による顧問先の経営改善は、カスタマーサクセスを実現し、ひいては会計事務所のさらなる価値向上につながります。
 これに加えて、中小企業向けDXプラットフォーム「Hirameki 7」(図2)とMJS製品の連携も強化しています。MJSの販売網と顧客基盤を活用し、「MJS DXコンサルティング」を含めて普及促進を図っています。

図2 Hirameki 7
  (https://www.hirameki7.io/

―― 会計事務所向けの取り組みについてはいかがでしょうか。

是枝 当社は独自開発の3つのAIソリューション「AI仕訳」「AI-OCR入力」「MJS AI監査支援」(図3)の提供により、会計事務所業務の自動化を推進し、業務効率化に貢献しています。ミロク会計人会連合会との協働により、機能向上と解析書類の拡大も進めています。
 また、「ACELINK NX-Pro会計大将」と「Hirameki 7」を連携させ、「経営分析プラス」の機能強化を進めました。2025年5月に「AIレポート」機能をリリースし、AI年次レポート動画版も搭載しました。さらに2025年10月には「簡易キャッシュフロー計算書の自動作成」機能を搭載し、ビジュアルレポートのカスタマイズ性も向上させています。

図3 会計事務所をサポートするMJSのトリプルAI
  (https://www.mjs.co.jp/topics/lp/triple-ai/

―― 中堅・中小企業向けの取り組みについてはいかがですか。

是枝 中堅・中小企業向け総合ソリューション・ビジネス戦略として、前期末からソリューション支社を1支社増加し、体制強化を推進しています。2025年9月末時点で、ソリューション支社19支社、会計・企業系支社34支社という体制です。
 そして2025年11月28日から、SaaS型クラウドERPの新製品「LucaTech GX」(図4図5)の提供を開始しました。
 既存ERP製品および連携クラウドサービスにおいては、製品・サービスの法改正対応とAIやRPAなどを活用した高度化を継続実施しています。
 法改正対応としては、学校法人新会計基準、新リース会計基準、2026年の約束手形廃止への対応があります。高度化としては、「AI‒OCR」の強化、「AI仕訳」の他社連携の強化、RPA連携などを進めています。
 また2025年7月からは、会計事務所とその顧問先のお客様に、「MJS AIアシスト」を先行して無償提供しました。現在は、企業向けにも提供しております。生成AIによる自動応答によりスピーディーな自己解決を支援し、顧客満足度向上と問い合わせ対応業務の効率化を目指しています。

図4 LucaTech GX
  (https://www.mjs.co.jp/products/lucatech-gx/

図5 老舗会計ソフトメーカーの知見が凝縮された「LucaTech GX」のインターフェイス

―― グループ全体での成長戦略についてはいかがでしょうか。

是枝 グループ連携強化によるグループ会社の独自成長促進として、MJSグループの成長戦略に即した各社の位置づけを明確にし、グループシナジーの発揮と収益性向上を最優先に、グループ再編・強化を実行しています。
 2025年10月には、シンガポールのクラウドERP企業であるSynergix Technologies Pte Ltd.を子会社化しました。同社のERP製品「Synergix ERP System」は多通貨・多言語に対応しており、MJSと共に成長著しいASEAN市場への進出を目指しています。

―― 人材面での取り組みはいかがですか。

是枝 戦略実現を加速する人材力・経営基盤の強化も重要な柱です。人材力・組織力を最大化することにより、お客様の成長と社会に貢献していきます。
 「ITコーディネータ」をはじめとした資格取得支援や、従来の傷病休暇に子の看護、介護、不妊治療の取得事由を追加して「ライフサポート休暇制度」へと拡充するなど、人材力の強化と多様化する従業員のライフスタイルに対応した取り組みを積極的に行い、さまざまなプロフェッショナル人材が活躍する職場づくりに努めています。
 2025年5月には、4期連続で給与水準の引き上げ、ベースアップを実施しました。人材への投資は、長期的な成長の基盤だと考えています。

プロサッカーチームの支援など社会貢献活動にも注力

AIを統合する新たなERP「LucaTech GX」

―― 2025年11月にリリースされたSaaS型クラウドERP「LucaTech GX」について教えてください。どのような製品で、今後どのように展開されていくのでしょうか。

是枝 当社はクラウド・サブスク型ビジネスモデルへの転換を進めているとお話ししましたが、「LucaTech GX」はビジネスモデル転換の主軸となるSaaS型クラウドERPです。
 「LucaTech」という名称は、複式簿記の父と呼ばれる数学者Luca PacioliとTechnologyを組み合わせたものです。

―― 既存のERP製品との関係はどのようになっていますか。

是枝 当社はこれまで、導入企業の規模に合わせて「ACELINK NX-CE」「MJSLINK」「Galileopt」といった複数のERP製品を提供してきました。「LucaTech GX」は、これらの製品の後継製品であり、ブランド名の統一を図りました。
 「LucaTech GX」には複数のエディションがあり、中小企業向けの「ACELINK NX-CE」の後継には「LucaTech GX Lite」、中規模企業向けの「MJSLINK」の後継には「LucaTech GX Standard」、中堅企業向けの「Galileopt」の後継には「LucaTech GX Premier」をご用意します。
 各エディションは、企業規模に合わせてマスタや仕訳、物件などの登録件数の上限、およびオプション機能の利用可否が最適化されています。ですからご利用いただく企業の成長に合わせて、システムを入れ替えることなく持続的にご利用いただけます。
 まずは、2025年11月に、「LucaTech GX Lite」の提供を開始しました。2つの上位エディションも順次展開していく予定です。

―― 「LucaTech GX」の特徴を教えてください。

是枝 「LucaTech GX」は、従来製品の機能継承はもちろんのこと、今後AIを広範囲に実装していくことが大きな特徴となっています。
 AIによる仕訳の自動化、決算内容を網羅的にチェックする監査AI、AIが経営指標を表示するダッシュボードなど、多角的に進化させていく予定です。
 「LucaTech GX」を活用していただくことで、経理部門の効率化が実現するだけでなく、経営層が会社の健康状態を直接確認し、リスクがどこにあるのかが分かるようにするつもりです。

―― 貴社は既にSaaS型クラウド「かんたんクラウド会計」(図6)を提供していますが、「LucaTech GX」との違いについて教えてください。

是枝 「かんたんクラウド会計」は、2018年にリリースして、今年で8年目を迎えました。
 会計事務所と顧問先をクラウドでつなぎ、最新データをいつでも監査でき、電子帳簿保存法の対応に必要な機能も搭載しています。
 大企業や中堅企業は資金や人材に恵まれているため、デジタル化への取り組みが進んでいます。一方で、会計事務所の顧問先である中小企業のデジタル化はまだ進んでいない状況です。
 「かんたんクラウド」による記帳業務のデジタル化から次のステップに進む企業に必要な機能、つまりワークフローやデータの連携を実現するのが「LucaTech GX」という位置づけです。

図6 かんたんクラウド会計
  (https://www.mjs.co.jp/topics/lp/kantan-cloud/

AI分野の多様な取り組みを昇華

―― 「LucaTech GX」ではAIが広範囲に実装されるということで、これからの展開が楽しみです。
 ちなみに、貴社は「AI-OCR入力」「AI仕訳」「AI監査支援」「MJS AIアシスト」など、既に多数のAIソリューションを展開しています。これらのソリューションについてもお取り組みをお聞かせください。

是枝 まず「AI-OCR入力」についてですが、会計事務所の記帳業務効率化のため、会計、所得税確定申告に対応してきました。2025年度からは、新たに年末調整にも対応しています。今後も解析精度をさらに向上させていくつもりです。
 2027年1月から電子帳簿保存法が改正されるように、デジタルインボイスなど「紙から電子へ」の流れは加速しています。当社は紙への対応をしつつ、デジタル化への対応にも力を入れています。新たに当社の製品をご利用になる会計事務所からも、「ミロク情報サービスはデータ連携に力を入れている」という点を評価していただいています。

―― 「AI仕訳」についてはいかがでしょうか。

是枝 「AI仕訳」は、インターネットバンキングやカード取引データからの連携だけでなく、デジタルインボイス(Peppol)と連携して仕訳データを自動作成できるようになっています。データ連携の幅を広げることで、入力作業の負担を大幅に軽減できると考えています。

―― 「MJS AI監査支援」についてもお聞かせください。

是枝 「MJS AI監査支援」は、入力業務の効率化から生まれる見落としを防ぐためのソリューションです。帳簿のチェックを自動化し、職員のスキルや経験値を必要としないチェック業務の平準化を実現しています。
 ここまで申し上げたのは、会計事務所内の業務のためのAIです。一方で、顧問先への付加価値になるサービスとして開発したのが、先ほどもお話しした「経営分析プラス」です。

―― 今伺ったようなAI機能がより高度化されたうえで、「LucaTech GX」にも実装されていくということですね。

是枝 仰るとおりです。私たちはこれまで、業務効率化に主眼を置いて製品を提供しており、AIも主に効率化を支援する機能として実装してきました。しかし、「LucaTech GX」では経営戦略に生かせるソリューションという視点も重視していきたいと考えています。
 私たちがAIに求めているのは、当期決算をもとに来期に向けたリスクの洗い出しを行うなど、用途に合わせてさまざまなアウトプットが出せるような柔軟性のあるシステムです。
 これによって、ガバナンス、コンプライアンス、内部統制といった領域を、関連会社も含めて一元的にリスク管理できるようになります。経理だけでなく、部門統制を担う部署においても有効な、いわばディフェンス部門のためのERPを目指しています。

会計事務所の顧問先指導に役立つAI

―― 「経営分析プラス」のお話が出ましたが、このサービスについても教えてください。

是枝 「経営分析プラス」は、当社のユーザー会であるミロク会計人会連合会の先生方と協議してつくり上げたもので、先生方の税理士としての発想を形にしたものといえます。

―― 開発の背景にはどのような目的があったのでしょうか。

是枝 会計事務所の先生方のなかには、顧問先に経営の役立つ情報を提供したいと考えていても、時間や人員の確保が難しいという課題を抱えている方が少なからずいらっしゃいます。
 「経営分析プラス」は、「Hira­meki 7」と連携することで、顧問先の会計データから経営分析資料を自動で作成できます。これにより、経営指導資料の作成が効率化されるほか、経理人材が不足している顧問先にビジュアルを活用した分かりやすい解説や経営指導をすることができます(図7)。

図7 「AIレポート」が生成するビジュアルレポート

―― 「経営分析プラス」で作成できる「AIレポート」の特徴についてお聞かせください。

是枝 「経営分析プラス」の「AIレポート」は、「ACELINK NX-Pro会計大将」の情報をもとに、AIが各顧問先のデータを分析するものです。7つの公的指標を与え、経済状況や業界動向などのマクロ的な視点でレポートを生成するのが特徴です。従来型の経営分析ツールにはないコメントの生成機能(図8)もあるので、各顧問先に合わせた経営分析資料を短時間で作成できます。

図8 年次・月次のレポートには生成AIが自動作成したコメントが入る

―― 制度会計のための情報をもとに、AIが管理会計のための資料を生成してくれるという印象ですね。

是枝 仰るとおりです。「AIレポート」は、制度会計と管理会計をAIでうまく融合させ、会計事務所の先生方のお役に立つサービスを提供しようという取り組みの一環です。過去のデータと現状の決算結果をもとに、AIを活用して経営課題の解決を提起するものとなります。

―― 作成したレポートの活用方法についてはいかがでしょうか。

是枝 レポートはPowerPoint形式で出力でき、追加・修正・削除が可能です。定量的なものはAIで出せますが、そこに先生方の頭のなかにある定性的な情報、つまり顧問先の特徴や社長の性格といった要因を加えることで、先生方でなければ作成できない資料になります。

ユーザーの拡大が続く「Edge Tracker」

―― 次に、貴社の統合フロントクラウドサービス「Edge Tracker」(図9)について伺います。
 「Edge Tracker」は経費精算、勤怠管理、給与明細参照、電子請求書など、従業員のお金に関わる業務を効率化するサービスです。「Edge Tracker」には、これに加えて年末調整申告機能も実装されていますが、この機能がかなり好評のようですね。

是枝 ありがとうございます。2025年度の年末調整では、約60万人にご利用いただきました。
 国税庁の年末調整入力システムも大変使いやすいと思いますが、SaaS型クラウドではないため企業が従業員の進捗状況を管理できません。一方、「Edge Tracker」ならリアルタイムで各従業員がどこまで申告書入力を進めているか確認できます。そのあたりが好評で、活用してくださる企業が増えているのだと思います。
 また、「Edge Tracker」は社員のお金の流れという重要な情報を扱いますので、セキュリティ対策には特別に力を入れています。

図9 Edge Tracker
  (https://www.mjs.co.jp/topics/lp/edge-tracker/

―― 業務効率化の面ではいかがでしょうか。

是枝 2025年度の年末調整は制度がより複雑化し、担当者の方は苦労されたと思います。そのため、年末調整をデジタル化したいという声が当社にも寄せられています。
 会計事務所が顧問先に「Edge Tracker」を導入すれば、申請書の配布・回収の業務がなくなるだけでなく、データ連携により入力の手間もなくなります。システム入力であれば、記入漏れや申告書未提出などのミスを防ぐことも可能です。
 年末の短い期間に大量のデータを処理する会計事務所にとって、年末調整のデジタル化は不可欠だと考えています。さらに、「Edge Tracker 給与明細参照」で源泉徴収票をウェブ送信すれば年末調整業務の完全デジタル化が可能となります。

―― 今後の展開についてはいかがでしょうか。

是枝 せっかくたくさんの方に使っていただいていますので、連動できる他社システムを増やすなど、さらなる機能強化を予定しています。

会計事務所のDX支援業務をサポート

―― 貴社のDX支援サービス「MJS DXコンサルティング」について教えてください。

是枝 先ほどもお話ししたとおり、「MJS DXコンサルティング」は中小企業のDXを推進する伴走支援サービスです。
 中小企業のDXが進まない背景には、経営者の高齢化や専門人材の不足など、自助努力だけでは困難なケースが少なくありません。そうした企業に対して、当社が会計事務所をサポートするかたちで、顧問先の業務課題の分析から戦略策定、導入支援までをワンストップで伴走支援します。

―― 具体的にはどのようなサービス内容でしょうか。

是枝 スモールスタートで始めたいお客様向けの「DXエントリープラン」と、本格的なDX支援をご検討のお客様向けの「DX本格導入プラン」の2つのコンサルティングメニューを用意しています。
 当社はこうしたメニューを提供するため、お客様へのヒアリング、課題抽出、分析などを行い、全体最適に向けたゴール設定と改善提案を行えるIT人材であるITコーディネータの育成を進めています。現在、約130名が有資格者として活動しており、先生方の顧問先支援を強力にご支援します。
 2025年10月末時点で、見積もり提示が160件、受注が50件という成果が出ています。

―― 顧問先を指導する立場である税理士の先生方は、DXにばかり目を向けているわけにはいかないので、専門家であるITコーディネータが伴走支援してくれるのは助かりますね。

是枝 はい。顧問先をご紹介いただければ、当社のITコーディネータが先生方のDX支援業務をしっかりサポートさせていただきます。当社製品に限らず、他社のシステムとの連携も含めた、その会社に合った総合的なソリューションを提案させていただきます。
 全国にある当社の営業・サービス拠点網を生かし、地域密着でお客様を伴走支援していきます。

デジタルインボイスの普及と定着に貢献

―― 2027年1月に施行される電子帳簿保存法の影響で、デジタルインボイスへの対応が注目されています。貴社の法令対応の取り組みをお聞かせください。

是枝 多くの企業にとって、債務管理は業務改善の課題です。「電子請求書」の普及により「発行側」は請求業務が楽になりましたが、受け取る側は電子で送られた請求書を印刷して従来通りの支払業務を行っているのが実情です。デジタルインボイスは、電子で送られた請求書をそのままデータとして処理できるため、債務処理の課題を一気に解決できる仕組みです。

―― 貴社もデジタルインボイスの普及に力を入れていますね。

是枝 はい。当社はデジタルインボイス推進協議会(図10)の幹事法人として、システムの開発だけでなく普及活動にも取り組んでいます。
 デジタルインボイスに対応した「Edge Tracker 電子請求書」を提供しており、特に受け取る側の負担を軽減できるよう、受取側のソフトは無料で提供しています。受け取ったデジタルインボイスは、AI仕訳を通して当社の会計システムへ連携され、仕訳の自動作成が可能です。
 当社のこうした取り組みは、2027年1月の電子帳簿保存法改正における特定電磁的記録の要件に対応することを目指すものです。所定の4つの要件を満たしている場合には、重加算税の加重を適用しない措置の対象となります。
 2024年1月に電子取引の電子保存義務化に対応した企業も、今年で3年目を迎えます。制度対応だけでなく、業務フローから見直す必要性が出てきていますので、先ほどお話しした「MJS DXコンサルティング」を活用していただくのもひとつの方法だと思います。

図10 デジタルインボイス推進協議会

会計事務所に伴走し、共に新しい世界を創る

―― 最後になりますが、読者の先生方に向けたメッセージをお願いします。

是枝 当社はこれまで、特にミロク会計人会連合会の先生方のご意見を伺いながら、製品の開発や提供に努めてきました。今後もより一層、先生方の声に耳を傾け、先生方が有益にご利用いただけるビジネスモデルの提案に努めていきたいと考えています。
 これから当社がご提供していく各種のAIソリューションについても、先生方のご活用を最も重要な開発視点に据えています。
 例えばAIによる経営分析も、ただ数字をまとめるだけではなく、顧問先企業の特徴をどう加えるかが重要です。定量的なものはAIで出せますが、会社の特徴や社長の性格といった定性的な部分は、先生方が加筆・修正しやすいような仕組みを用意することが大切です。

―― 少子高齢化、地域の衰退など、会計事務所の先生方はさまざまな課題に直面しています。そのような先生方に対して、是枝社長からのご提言をいただけますか。

是枝 私からの提言は2つあります。
 ひとつは、会計事務所の廃業の増加という深刻な事態への対応です。会計事務所の廃業は、その地域にとって大きな損失であり、当社も大変憂慮しています。もしも先生方のなかに、ご高齢のために廃業を考えている方がいらっしゃるようでしたら、私たちが事務所承継のためのお手伝いをさせていただきたいと考えています。当社を育ててくれた会計業界への恩返しという意味で、しっかりご対応しますので、ぜひご相談にいらしていただければと思います(図11)。
 もうひとつは、会計事務所としての付加価値をどう上げていくかという点です。これは時代の変遷と共に大きく変わってきており、マーケットとしての価値をどこに見出すのかが問われています。顧問先企業と合わせて、事務所内における業務のデジタル化対応が不可欠ですし、加えて個々の顧問先の経営課題に合わせた、より高度な経営支援サービスの提供が求められています。
 具体的には、まず事務所全体の合理化を進めること、そして顧問先企業のDXを支援することで、目に見える形で顧問先が増収増益になる仕掛けづくりが重要です。
 当社は、デジタル化への対応はもちろんのこと、会計事務所が抱える課題に対して包括的にサポートいたします。そして、会計事務所と共に顧問先企業に寄り添い、支援を行います。高付加価値事務所としてご活躍いただけるよう、当社が伴走させていただき、共に新しい世界を創りあげていければと考えています。

図11 ミロク情報サービスグループの事務所承継問合せフォーム

―― 本日は貴重なお話をお聞かせくださりありがとうございました。株式会社ミロク情報サービスのさらなるご発展を祈念しています。

是枝周樹 氏のプロフィール

株式会社ミロク情報サービス代表取締役社長。昭和39年生まれ。平成6年、株式会社ミロク情報サービス取締役に就任。経営企画室長兼情報システム室担当、営業戦略室長、マーケティング統括副本部長兼営業本部長兼マーケティング本部長などを歴任し、平成16年、代表取締役副社長・最高執行責任者。平成17年、代表取締役社長に就任。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社ミロク情報サービス マーケティング・営業推進部
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