記事制作:税経システム研究所

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2019/09/03

質問

「ミロク工業」は、有望な新規事業への投資ができないか検討しています。しかし、自己資金が十分ではなく、必要資金は銀行からの借入れでまかなおうと考えています。あなたが経営者なら、次のうちどのような意思決定をとりますか?

パターン1

借入れが増えると返済リスクが高まるので、自己資金が貯まるまで投資はしない。

パターン2

借入れで必要資金がまかなえるのであれば投資を進める。

パターン3

借入利息を上回る新規事業の利益が見込めるのであれば投資を進める。

この質問をイメージして以下のストーリーをお読みください。
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計画は順調に展開しています!

現在の「ミロク工業」では、新規事業への投資に関して経営会議での結論が出て、計画はその結論にしたがって順調に展開しています。

しかし半年前のミロク工業の経営会議では、新規事業への投資を巡り、なかなか方向が定まらない状況でした。ちょっとその頃の様子を見てみましょう。

半年前 ~新規事業に投資すべきか否か……

それまでのミロク工業では、既存の事業において、そこそこの業績を上げてきました。しかし、そのままでは近い将来、売上の伸び率も頭打ちになると予測をしています。そこで、将来の経営の柱として期待する新規事業の計画が持ち上がってきました。

ある日のこと、経営会議では協議が続いています。

経営企画部長 この新規事業計画が成功すれば、わが社の将来の発展に大きく貢献する自信があります
社長 そうだな。わが社の持続的な発展のために期待できるな!
財務部長 経営計画としては魅力的かもしれませんが、当社の財政状態を考慮しますと、現時点では自己資金で必要資金を確保することは難しい状況です。今の段階で新規事業に投資をしようとしたら、取引銀行から設備投資資金を借り入れなければなりません
社長 しかし、借入れが増加したら、ただでさえ借入れ依存型の経営体質なのにさらに悪化することになるなぁ……
 

質問

「ミロク工業」は、有望な新規事業への投資ができないか検討しています。しかし、自己資金が十分ではなく、必要資金は銀行からの借入れでまかなおうと考えています。あなたが経営者なら、次のうちどのような意思決定をとりますか?

▼あなたの思うパターンをクリック▼

パターン1

借入れが増えると返済リスクが高まるので、自己資金が貯まるまで投資はしない。

パターン2

借入れで必要資金がまかなえるのであれば投資を進める。

パターン3

借入利息を上回る新規事業の利益が見込めるのであれば投資を進める。

新規事業の必要資金を銀行からの借入れで調達すれば、将来の返済リスクが高まるため、自己資金が貯まるまで新規事業への投資はしないことも考えられます。だからといって、自己資金が貯まった後で投資を進めるとすると、新規事業展開の好機を逃すことにもなりかねません。

借入れで必要資金がまかなえるのであれば、積極的に新規事業への投資を進めることが考えられます。しかし、むやみに積極投資を進めるのは、大きなリスクを伴います。
 

ミロク工業がとった意思決定はパターン3でした。さて、それはどんな判断だったのでしょうか?

 

テレビのドキュメンタリー番組がきっかけだった!

社長は、ある週末、久し振りに家族と夕飯を共にしていました。テレビである民放のドキュメンタリー番組が放送されていました。その番組で、社長が今まさに直面している課題についてのある企業の実例が紹介されていました。

有望な新規プロジェクトに対して、十分な投資資金を保持していない企業が、金融機関から借入れをしてでも実行に踏み切るべきかどうかの意思決定をするまでの苦労話が、取り上げられていました。

その番組のなかで、財務レバレッジという用語が使われていました。

社長の心の声 <レバレッジかー。“てこの原理”のことだと言ってたが、俺は物理が苦手だったんだよな>

社長はそんなことを考えつつも、その専門用語についての知識がなかったので、夕飯を食べ終えた後に、自宅のインターネットで検索して調べてみました。

その結果分かったことは、事業への投資は何が何でも自己資金でまかなうのが良いわけではないということでした。借入れをしてでも実行した方が良いことがあるということだったのです。ザックリと言えば、借入れをすれば借入利息が発生しますが、それを上回る事業利益が十分に見込めるのであれば、借入れをしてでも事業投資を進めた方が利益を増やすことができるということです。

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もちろん、計算上はこのようになったとしても、レバレッジを効かせれば借入れの返済リスクが増しますし、新規事業の利益についても下振れするリスクもあるため、新規事業への投資は慎重に検討する必要があることは言うまでもありません。ミロク工業の社長は、これらの点も踏まえ、新規事業の収益予測も慎重に検討した上で、銀行から融資を受けても、借入利息を上回る利益を十分に達成できるという結論に至り、返済リスクのことを考慮しながらも積極的に実行することに決めたのでした。

【ワンポイント解説】 「財務レバレッジ」財務レバレッジとは、自己資本を1としたときにその何倍の規模の総資本を事業に投下しているかを表す指標です。
借入金(他人資本)をうまく利用して事業を展開することで、借入れをせず事業規模を維持するよりも会社の利益拡大につながることがあります。
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