記事制作:税経システム研究所

小売業

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2020/05/13

質問

駅の近くでおもちゃ屋を営んでいる「弥勒玩具店」は、店主の年齢が上がるにつれて体力的にこれまでのような長時間営業を維持することが厳しくなってきています。店主は玩具販売を続けたいと考えていますが、人材不足のため人を雇うことも難しい状況です。あなたが経営者なら次のうちどの行動をとりますか?

パターン1

取り扱う商品の種類を絞り込んで業務効率を高め、店の営業時間を短縮する。

パターン2

店舗の営業は止めて、周辺の託児所や小児科などを回る外商のみの事業とする。

パターン3

店の営業時間を短縮するとともに、店が閉まっている間も営業活動ができる仕組みを用意する。

この質問をイメージして以下のストーリーをお読みください。
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自らの働き方改革

現在の「弥勒玩具店」は、駅に近い立地を活かして、近くのオフィスに勤務している人たちにもよく知られるようになっています。店主は、これまでの長時間の労働から解放されて、健康維持に時間を費やす余裕もできています。
 
時間的に余裕ができたことにより、新しく取り扱う商品についても調査を行い、顧客ニーズに合った品ぞろえが以前よりもできるようになってきています。
 
今でこそ時間的な余裕が見られるようになっていますが、2年前の弥勒玩具店はそうではありませんでした。

2年前 ~長時間労働の疲れがお客さんにもわかる

弥勒玩具店は、長きにわたり、周辺の保育園や小学校の子供たちを中核的顧客として、販売を行ってきました。しかし、少子化の影響があり、学校等が統廃合され、周辺の保育園や小学校は減っていました。その代わり、店の周辺にはオフィスビルが林立するようになり、店の前を歩くのは主に子供たちから働く大人たちへと変わってきました。それに対応するため、懇意にしている玩具メーカーのツテなども使って、「木のぬくもりがあって、安全で、遊び方の工夫ができるような玩具」など、大人が「子供に使ってほしい」と思えるような玩具の品ぞろえを増やしてきました。加えて、出勤と退勤の時間帯にも寄ってもらえるように、営業時間を朝8時から夜9時までと大幅に延長してきました。その甲斐あって、それなりにお客さんは来てくれるものの、店主の年齢が上がるにつれ疲労の色を隠せなくなり、最近ではお客さんからも心配されるほどです。
 
店主は、これまで行ってきた玩具の販売を続けていきたいと願っており、そのために、何をすれば良いのか悩んでいました。

質問

駅の近くでおもちゃ屋を営んでいる「弥勒玩具店」は、店主の年齢が上がるにつれて体力的にこれまでのような長時間営業を維持することが厳しくなってきています。店主は玩具販売を続けたいと考えていますが、人材不足のため人を雇うことも難しい状況です。あなたが経営者なら次のうちどの行動をとりますか?

▼あなたの思うパターンをクリック▼

パターン1

取り扱う商品の種類を絞り込んで業務効率を高め、店の営業時間を短縮する。

パターン2

店舗の営業は止めて、周辺の託児所や小児科などを回る外商のみの事業とする。

パターン3

店の営業時間を短縮するとともに、店が閉まっている間も営業活動ができる仕組みを用意する。

取り扱う商品の種類を絞り込めば業務効率を上げることもでき、その分、店の開店時間を遅らせれば、店主の労働時間は減少し、肉体的には楽になるでしょう。しかし、商品販売のチャンスを逃しているという欠点があります。

この方法であれば、店の開店を全く気にしなくてもよくなります。そして周辺の託児所や小児科などを回るために、それらの営業時間内で、勤務時間を抑えることができます。しかし、新たな顧客の確保や販売ルートの確立が必要となり、リスクの高い選択肢となります。

弥勒玩具店が選んだのはこの方法です。これは、店を閉めていても広告宣伝や販売を行えるようにしようという考えです。これにより、長時間労働からの解放や店を閉めることによる売上減少の防止も期待されます。一体どのようにしたのでしょうか……

きっかけは、家族のショッピング

この頃、疲れ気味の店主を気にして、気分転換のために、奥さんが都心でのショッピングに誘いました。店主はしぶしぶショッピングにつき合うことになったのですが、奥さんのショッピングが終わってから、久しぶりに二人で外食することになりました。食事が終わって帰宅しようとしたときのことです。既に店の営業時間は終わっているのですが……

奥さん 私も久しぶりに都心に来たから、少しウインドーショッピングでもしていきたいわ
店主 見たって買えないんだから、見てもしょうがないだろ
奥さん 見てるだけでも楽しいのよ。それに今は買わなくても、今後来たときにどんなものを買うのかの参考になるじゃない
店主 そうか。閉店後も店は販売活動をしているということか!

そのとき店主は思いました。

店主の心の声 <店が駅の近くにあるんだから、店の前を通って通勤している人が、店に入らなくても、取り扱っている商品を見ることができれば、買いたいと思ってもらえるんじゃないか?>

そこで、取扱いを増やしてきた、大人が「子供に使ってほしい」と思えるような玩具を店の前のウインドーに並べました。品ぞろえは、親・祖父母から子供・孫たちへのプレゼント用を意識し、やや値は張るものの質の良い玩具に絞り込みました。合わせてその玩具のいろいろな遊び方を動画や画像などで紹介するようにし、持ち帰って検討できるようにギフト用のカタログも用意しました。
 
営業時間は思い切って短縮することとし、店はお客さんに実際に玩具を手に取ってもらう、さまざまな遊び方を実演するなど、動画や画像、カタログを見て来店したお客さんに商品をより詳しく知ってもらうための場という位置づけにしました。
 
販売についても、営業時間を短縮する代わりに、お客さんの都合の良い時間帯に注文してもらえるよう、息子夫婦やその知人らの協力を仰いでネット販売の仕組みを取り入れました。
 
店主は現在、体力的にも楽になり余裕が生まれたことから、おもしろい遊び方の情報の収集と発信に力を入れ、店舗に来店できないような方々のために、ネット販売を拡大しようと考え始めています。
 
店舗の人手不足対策の方法を見つけ、新たな展開に踏み出した弥勒玩具店の店主は、これからいろいろな工夫ができることが活力となって、身も心も健康になったように見えます。

ワンポイント解説「店舗の人手不足対策」店を開いて営業をすれば、どうしても店舗に人手を要することになりがちです。ただし、本記事にあるように、店員がいなくても営業活動を行い得る方法はあります。人手不足が問題になりがちな昨今、対策の1つとして検討してみると良いでしょう。
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