記事制作:税経システム研究所

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2021/03/03

質問

人材派遣会社を経営している「魅ろく社」は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により業績の大幅悪化に悩んでいます。業績立て直しのため、あなたが経営者なら次のうちどの方法をとりますか?

パターン1

With Corona に対応した有望事業に進出をはかる。

パターン2

登録派遣社員の人数を減らす。

パターン3

人材派遣料金を値下げする。

この質問をイメージして以下のストーリーをお読みください。
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イメージ02

コロナ禍にもかかわらず、徐々に活気を取り戻しつつあります!

数カ月前まで新型コロナウイルス感染症の影響により業績悪化に苦しんでいた人材派遣業を営む「魅ろく社」は、業績回復に向けての方向性が見えてきたことで、会社全体に活気が戻りつつあります。

数カ月前 ~コロナ禍で業績が大幅に悪化し、社内の雰囲気も沈みがちでした……

魅ろく社では、人材派遣先の業績悪化で派遣社員受け入れのニーズが大幅に減少しています。今後、派遣先との契約期間が満了した際に更新されないことで、さらに収入減が予想されます。

また魅ろく社は、登録型に比べて常用型の派遣社員が多く、派遣受け入れニーズが減少しても固定費負担は発生してしまいます。

新型コロナウイルス感染症が拡大する中、魅ろく社では緊急の経営会議が開かれています。

社長 わが社の業績も急ブレーキの状態だな……
常務 そのとおりです。コロナ禍でクライアント先の売上が急降下し、人材派遣のニーズも大きく落ち込んでいます
社長 早く新型コロナに適応したワクチンが開発され、正常な企業環境に戻ることを期待しているのだが……
常務 今後、With CoronaはともかくAfter Coronaの状況下で、以前のような会社勤務を前提としたビジネススタイルに再び戻るでしょうか?
社長 わが社のような人材派遣業もこのままでいいかを真剣に検討しなければならないだろうな。何か良いアイデアを提言してくれないか!
常務 コロナ禍でも業績を伸ばしている業種もありますね。例えば、医療やIT関係、生活必需品の小売業や物流業などへの派遣にも力を入れたらどうでしょうか
社長 でも、競争が相当厳しいから、うちが闘っていけるか……
 

質問

人材派遣会社を経営している「魅ろく社」は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により業績の大幅悪化に悩んでいます。業績立て直しのため、あなたが経営者なら次のうちどの方法をとりますか?

▼あなたの思うパターンをクリック▼

パターン1

With Corona に対応した有望事業に進出をはかる。

パターン2

登録派遣社員の人数を減らす。

パターン3

人材派遣料金を値下げする。

魅ろく社の社長のとった戦略は、パターン1でした。ではどのような事業でしょうか。

 

登録している派遣社員の人数を減らせば、費用を削減することができるかもしれません。ただし、派遣会社と派遣社員の関係には、登録型と常用型があり、登録型派遣社員の人件費は変動費ですが、常用型派遣社員の人件費は固定費なので、登録型派遣社員の登録数を減らしても、費用削減効果は限定的です。常用型派遣社員が多い魅ろく社の場合、派遣受け入れニーズが減少しても固定費負担は発生し続けます。

人材派遣の料金を引き下げれば、派遣受け入れニーズを引き出すのにプラスの効果があるでしょう。しかし、現在の企業環境下では、料金引き下げにより人材派遣のニーズがにわかに高まるとは言えそうもありません。
 

コロナ禍による働き方の変化からヒントを得た!

業績を伸ばしている業種への派遣にも力を入れたらどうかという、常務の意見を踏まえて、魅ろく社では、これらの業種への派遣のために社員教育などを強化するとともに、新たな収益機会も模索していくことにしました。

社長 新型コロナウイルス感染症拡大を契機に、働き方や仕事を取り巻く環境が大きく変化しているよな
常務 テレワークの広がりとかですよね
社長 多くの企業や経営者が、これまでの事業所内での勤務にこだわらず、意外とオフィス以外でも仕事ができるんじゃないか? 今のような広いオフィスが必要だろうか……
常務 そう言えば、オフィスの縮小や広いオフィスから撤退する企業が増加しているとの報道がされていました
社長 うん
常務 首都圏やビジネス街のオフィスに空室が増加していて、ビルのオーナーも空室対策に悩んでいるとのことでした
社長 空きオフィスに対する需要と供給の間をつなぐ、シェアオフィス事業が新たに有望なビジネスチャンスとなり得るじゃないか!

実際、魅ろく社でも、全国にある各営業所のスペースでは広すぎる状況となっており、何とかスペースを有効活用したいと考えていました。そこで、まずはこれらのスペースをシェアオフィスとして活用してみた上で、さらにシェアオフィス事業への進出を検討してはということになりました。
 
併せて、都内や首都圏の空きビルや会議室を調査し、新規事業への進出をする場合のリスクを分析したり、採算をシミュレーションしてみたりしました。
 
シェアオフィス事業に進出する場合、ビルオーナーと新たな賃貸借契約を結び、シェアオフィスやテレワーク用の部屋のリフォームが必要になります。Wi-Fi環境の設置、PC・プリンターなど必要な機器の整備なども必要となりそうです。こうした点も考慮しながら、「スペースを利用したい企業・個人」と「スペースを貸したい企業」をつなぐオフィスシェアリングサービスを目指そうと考えています。
 
もちろんシェアオフィスサービスを管理する人材や受付業務などは、魅ろく社の派遣社員を積極的に活用することができるかもしれません。
 
魅ろく社は全国に営業所があり、それぞれが独立した本社機能も備えているので、シェアオフィス事業に進出する際は、各地域で空きスペースを抱えて悩んでいるビルオーナーと積極的に交渉し、シェアオフィスサービスの契約を締結することもできそうです。

ワンポイント解説「シェアオフィス」物品を複数人で共有したり貸し借りをしたりするサービスや、その仲介を行うサービスのことをシェアサービスと言いますが、自社あるいは他社が使っていない余剰のオフィススペースをうまく活用することで、シェアオフィスサービスを提供することができます。働くスペースが多様化する中で新たなサービスとなり得るでしょう。
関連リンクシェアサービスの利用に興味のある方はコチラもご覧ください。
「職場環境の改善を実現! 時代に即した社長の決断とは?」(経営センスチェック2019年8月23日号)

https://www.mjs.co.jp/company/managementsense/?Itemid=116
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