記事制作:税経システム研究所

サービス業

  • サービス業
2017/11/23

質問

他店との低価格競争に疲弊している「ヘアサロンMJS」。あなたが経営者なら次のうちどの行動をとりますか?

パターン1

技術を磨くなどして高級路線にシフトする。

パターン2

ターゲット顧客が共通する異業種と連携し、新たなニーズを開拓する。

パターン3

新たに病院などへの出張サービスを展開する。
 

この質問をイメージして以下のストーリーをお読みください。
イメージ01
イメージ02

低価格競争から脱却した美容院

「ヘアサロンMJS」は、ある郊外に店舗をかまえている美容院です。近隣には何店かの美容院があります。ある日の閉店後、スタッフがこんな話をしています。

スタッフA あそこの美容院Xだけど、また駅前で割引クーポン配布していたわ
スタッフB 寒い中、大変よね
スタッフA ティッシュが付いていたから、私、もらっちゃった
スタッフB うちも、前はよく割引クーポン配ってたよね
スタッフA そうそう。配らないといけないクーポンが多くて、大変だった~
スタッフB 今は、開店記念月のクーポンとか、お客さまのお誕生日のクーポンとか、そういう特別な時だけだもんね

今でこそ低価格競争から脱却したヘアサロンMJSですが、以前はそうではありませんでした。ちょっと1年前の様子を見てみましょう。

1年前 ~低価格競争に疲弊

ヘアサロンMJSの店がある地区は人口も多いため、経営はそこそこ順調でした。ただ、顧客獲得のための競争が激しく、この地区の美容院は絶えずさまざまな割引クーポンを配布しており、ヘアサロンMJSも同様でした。人手不足の中、どの美容院も限られたスタッフでやりくりしており、そんな状況に疲弊していました。

ある日の閉店後のことです。

店長 今日もみんな、おつかれさま
スタッフA ほとんどのお客さま、今配布している割引クーポン持っていらっしゃいましたね
スタッフB この前、みんなで配布した割引クーポンね
スタッフA そういえば、最近いつも割引クーポンを配布しているような気がしますね
店長 まぁ、そうだよな。でも、まわりの美容院もクーポンを配布しているから、負けられないしな
スタッフA でも、いつもクーポンだと、ただ単にサービスを安くしているだけって感じもするわよね
スタッフB まぁ、割引クーポンって、基本ですからね。そういえば、今日もここに来る途中、近くにオープンするフィットネスクラブがクーポンを配ってたし……
 

質問

他店との低価格競争に疲弊している「ヘアサロンMJS」。あなたが経営者なら次のうちどの行動をとりますか?

▼あなたの思うパターンをクリック▼

パターン1

技術を磨くなどして高級路線にシフトする。

パターン2

ターゲット顧客が共通する異業種と連携し、新たなニーズを開拓する。

パターン3

新たに病院などへの出張サービスを展開する。

確かに、技術を磨くなどして高級路線の店へとシフトすることが考えられるでしょう。ただし、ヘアサロンMJSは郊外に店舗をかまえていることから、高級路線はそう簡単には受け入れてもらえないかもしれません。

ヘアサロンMJSの店長が選んだのは異業種と連携したサービスを取り入れることでした。さて、どんなところと連携したかというと……
 

例えば、病院や介護施設への出張サービスを行うのも方法の1つかもしれません。しかし、人手不足の中で新たに店舗外でのサービスを展開するには、限られたスタッフをどうやりくりしたら良いかなどの問題があるでしょう。

ターニングポイントは、スポーツをする女性の来店が増え始めたことだった

それから数カ月後のある日のことです。

スタッフA あっ、お客さま。少し髪が傷んでいるようですね
顧客1 あらやだ、そうなの? もしかしたらプールの影響かしら。最近近くにオープンしたフィットネスでよく泳いでるもんだから
スタッフA そうでしたか。水泳の後のヘアケアって、とても大事なんですよ。例えば……
また、別のお客さまからはこんな声が出ています。
顧客2 私、最近フィットネスに通い始めたんだけど、今の髪型だと何か運動しづらくって。スポーツ向きの髪型にしたいと思ってるんだけど、どんなのがおススメかしら

最近ヘアサロンMJSには、近くにオープンしたフィットネスを利用されているお客さまの来店が徐々に増えてきているようです。髪や頭皮が傷んでいるお客さま、髪型の崩れに悩むお客さま、運動するようになって体形や顔が変化し髪型を変えたいお客さまなどが意外と多いようです。

気になった店長とスタッフたちは、時々すき間時間を利用してディスカッションするようになりました。

スポーツをされるお客さまにありがちな髪の問題、お客さまの声やお客さまへの提案内容などを共有したり、皆で意見を出し合ったり、いろいろ研究したりするようにもなりました。そのおかげで、ヘアケア、崩れにくい髪型、手入れが楽なウィッグなど、スポーツをする女性の髪に関連したノウハウもだいぶたまってきたため、新しいサービスメニューとして打ち出していきました。

その後少しして、近くのフィットネスでインストラクターをしている女性がヘアサロンMJSの評判を聞きつけ、店を訪れてくれました。

インストラクター うちの会員の方からこちらの美容院の評判を聞いて、今日は来てみたの。その方、悩みが解決したってとてもうれしそうでしたよ
スタッフA ありがとうございます。お客さまもご要望などありましたら何なりとお申し付けください。………。それから、私もフィットネスに行ってみようかなって思っているので、その際はよろしくお願いします
こうしてお互いになじみの間柄になり、両店で何か協力してできないかといった話も出始めました。これがきっかけで両店の店長もなじみとなりました。両店で相互に店の案内チラシを置くところから始まって、フィットネス会員の髪の悩み相談会を開催したり、ヘアサロンMJS利用者にフィットネス半日無料利用券を配ったり、フィットネスに入会された方にスポーツ向けエクステお試し券を配ったり等々、徐々に協力関係を深めていきました。

「美と健康」を軸としたコラボレーションによる各種サービスを増やしていったおかげで、割引クーポンにばかり頼らずともお客さまに来ていただけるようになってきたのです。

スポーツをする女性たちの口コミでヘアサロンMJSの評判も広まっているようです。進むべき方向が見え始めたヘアサロンMJSでは、フィットネスとのコラボにとどまらず、今後「美と健康」を軸としたコラボをスーパー銭湯やスポーツウェア販売店などにも広げていこうと検討を進めています。
 
【ワンポイント解説】「コラボレーション(コラボ)」異業種での連携のこと。ターゲット顧客が共通するものであれば、異業種であっても協力関係を築くことで、両社がメリットを享受できるようなサービスを提供することができます。
ミロク情報サービスFacebookページ

かんたんナビ

まずは無料資料請求

お問い合わせ