記事制作:税経システム研究所

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2018/04/13

質問

幼い子供を抱えた主婦層を対象に開催している子連れパン教室では、幼児たちのケアをしてくれる保育士の確保が課題です。あなたが教室運営者なら、どのような対策を考えますか?

パターン1

保育士の時給を、近隣相場よりも思い切って高めに設定する。

パターン2

保育士が安定して働けるよう、正規スタッフとして常勤で雇用する。

パターン3

保育士の報酬を、教室参加者から預かる幼児の人数に応じて支払う。

この質問をイメージして以下のストーリーをお読みください。
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子連れパン教室は3カ月先まで予約で一杯!

Tさんは、神奈川県で「パンとくらし」の楽しいコラボを企業理念とする事業を起業している女性です。彼女の主催する「パンとくらし」教室は大人気です。SNSなどを通じて高い評判が伝わり、各種の講習会が、関東地方だけでなく全国各地で展開されています。

Tさんは、米国シカゴやカリフォルニアに6年間滞在していた経験があります。帰国後、出産を契機に、長時間低温冷蔵発酵の天然酵母パンやオーガニック料理に興味を持ちました。彼女は料理学校出身でもなく、有名な料理店で働いた経験もありません。人脈ゼロの中から、持ち前のあふれる好奇心と斬新なアイデアにより、様々な関連事業でも注目される活躍をしています。「パンとくらし」をテーマとした講座は、3カ月先まで予約の取れないパン教室に成長してきています。

起業当初は保育士の確保に悩みがありました

パンとくらし教室は未就学児ママを主な対象としています。赤ちゃんを育児中のママ、未就学児や未就園児を抱えた主婦の皆さんは、子供たちの離乳食パンや食育に強い関心があります。しかし、子育て真っただ中の方が多く、興味はあってもなかなか積極的に申し込みができないのが実情です。また、子供同伴で参加した場合には、パン教室の講習に集中できない悩みがあります。

教室運営者としても、この課題を解消するため何か良いアイデアがないかと様々な検討をしました。その結果、パン教室に託児施設を併設し、「託児所付きパン教室」とする結論になりました。講習会の時間中、併設された託児施設で幼児たちをケアしてもらえる環境があれば、参加するママも安心して講習に集中することができるのではないかと。

Tさんは、さっそく託児施設で幼児たちのケアをしてくれる保育士を探しました。しかし、適切な人材を確保するのは予想以上に大変でした。

質問

幼い子供を抱えた主婦層を対象に開催している子連れパン教室では、幼児たちのケアをしてくれる保育士の確保が課題です。あなたが教室運営者なら、どのような対策を考えますか?

▼あなたの思うパターンをクリック▼

パターン1

保育士の時給を、近隣相場よりも思い切って高めに設定する。

パターン2

保育士が安定して働けるよう、正規スタッフとして常勤で雇用する。

パターン3

保育士の報酬を、教室参加者から預かる幼児の人数に応じて支払う。

パン教室に併設する託児施設でケアをしてくれる保育士の時給を、近隣相場より高くすることも対策のひとつですが、全体のコストバランスから必要以上に高く設定することは適切ではありません。

優良な保育士の確保のためには、正規スタッフとして常勤で雇用することも理想的ではありますが、やはりコスト的に負担が重くなります。

実は、教室運営者が選択したのはパターン3でした。保育士の報酬を固定的な時給ベースにせず、パン教室への参加者から預かる幼児1人当たりの保育料を決め、預かる人数に対応した金額を支払うことにしました。

保育士への保育料の決定方法にアイデアあり!

パン教室を開催する場所の近くに託児施設となる場所を確保することが前提ですが、託児場所を確保しても、パン教室開催時に、子供たちの世話をしてくれる保育士が必要となります。保育士への報酬を、1時間当たりの時給により決めるのではなく、参加者から預かる幼児1人当たりの保育料を決め、その金額を参加者各自に負担してもらい、預かる人数により、保育士に報酬を支払う変動報酬型の契約としました。これにより、参加者も一定額の保育料を負担しますが、保育士も参加人数が増えれば受け取る報酬も相場よりも大きく増加することもあるので、保育の志願者の確保がスムーズとなりました。 

託児施設では、乳幼児が2人以上の場合は、保育士・幼稚園の先生など有資格者が必ず1人常駐するとともに、子育て経験者も加わってケアをしています。保育は、主として自らも育児中の元保育士に依頼しており、自分の幼児も託児施設に同伴してよいこととしています。この子連れパン教室は、育児中でも安心して参加できるので生徒に大好評です。

Tさんは、「パンとくらし」事業として、子連れパン教室だけでなく、「パン教室講師養成講座」や「未就学児ママ・パパさん向けパン教室」、料理家としての食育講師、企業や行政とのコラボ事業など、様々な関連分野に活動領域を広げ、注目されています。

【ワンポイント解説】
「変動報酬」
働き手の報酬(残業代や賞与を除く)には、金額が概ね固定している固定報酬型が多く見られますが、成果などに応じて金額が変動する変動報酬型もあります。固定報酬型から変動報酬型にすることにより、働く人のモチベーションを高めることができることがあります。また、変動報酬の定め方によっては採用がし易くなるといったメリットもあり得ます。
 
関連リンク本記事は、「パンとくらし」教室を運営する竹内絢香氏のご協力を得て、内容を一部アレンジして作成しました。
本記事で紹介した取り組みについて詳しく知りたい方は、コチラをご覧ください。http://takeuchiayaka.com/
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