都心へ進出した洋食屋さんを救った、女子大生の驚くべき時間管理術とは?

2017年9月23日

飲食業

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2017/09/23

質問

郊外から念願の都心へ進出を果たした「洋食ミロク」。昼時は行列ができるほどで売上は伸びましたが、オフィス街にあるため夕方の早い時間の来客が少なく、高くなった家賃を考えると進出したうまみを味わえておりません。この状況を打開するためにあなたが店主なら次のうちどの行動をとりますか?

パターン1

混雑する昼時に弁当も販売する。

パターン2

暇な時間帯はネット環境を充実させ、喫茶店として営業する。

パターン3

暇な時間帯は貸しスペースとして貸し出す。

この質問をイメージして以下のストーリーをお読みください。
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経営に余裕が出てきた洋食屋の店主

郊外に出店していた頃の常連客が「洋食ミロク」の味を求めて、わざわざ来店してくれました。

常連客 うーん、このハンバーグの味だよ。わざわざ来てよかった。というか前よりもおいしくなっている気がするなあ。お店も掃除が行き届いていて気持ちがいいし、マスター、商売うまくいっているようだね
店主 えへへ、おかげさまでね。商売が順調だと料理も掃除も気合が入るからね~

「これじゃあ郊外の方が良かったよ」-出店当初は苦戦していました

洋食ミロクは、東京郊外で10年ほど営業していましたが、2個付けのハンバーグ定食が名物となり来客数も増えてきたので、店主は売上増を目指して、いつか都心で勝負したいと思っていました。そんな折、都心のオフィス街ではありますが、居ぬきでちょうどよい物件が出たので、思い切って移転することにしました。

狙い通り、ランチタイムには行列ができるほどになりましたが、オフィス街にあるためかディナータイムは客の出足が遅く、思ったほど売上が伸びません。とは言え全体として郊外の時より売上は増えています。問題は郊外とは比べものにならない家賃で、そのため利益は減ってしまっていたのです。電卓をたたきながら、店主は今日もため息です。

店主 はあ~、これじゃ移転しない方がよかったかもなあ

質問

郊外から念願の都心へ進出を果たした「洋食ミロク」。昼時は行列ができるほどで売上は伸びましたが、オフィス街にあるため夕方の早い時間の来客が少なく、高くなった家賃を考えると進出したうまみを味わえておりません。この状況を打開するためにあなたが店主なら次のうちどの行動をとりますか?

▼あなたの思うパターンをクリック▼

パターン1

混雑する昼時に弁当も販売する。

パターン2

暇な時間帯はネット環境を充実させ、喫茶店として営業する。

パターン3

暇な時間帯は貸しスペースとして貸し出す。

飲食店が昼時に店先で弁当も売るという光景は、オフィス街でよく見られます。しかし、新たに弁当を販売するためにはスタンドが必要だったり、販売のために人手を手当てしたりとコスト増が見込まれ、こうした先行投資にはリスクがともなうことを否定できません。

スペースの活用術として、暇な時間帯だけ喫茶店にするという方式も確かにあります。しかし、大切な休憩や午後の仕込みの時間をいつ来るか分からない客のために奪われるのは得策ではありません。また、ネット環境の整備・維持費や光熱費等さらなるコスト負担が生じます。

洋食ミロクの店主が選択したのは、この方法でした。店主が目を付けたのは午後の空き時間ではなく、開店前の朝の利用で、貸スペースの予約・販売はインターネットの業者を利用するなど、できるだけ手間がかからないようにしました。

大学生の娘の驚くべき時間管理術!?

ただいま~、あーおなか空いた。あれ、お父さんがいる、そっか今日は定休日かあ
店主 大学生になったら、あんまり顔を見なくなったな。大学生ってそんなに忙しかったっけ?
ううん、むしろ逆。1限の次が5限とかマジ信じられない
店主 えっ、そんなに空くのか? 空き時間はどうしているんだ?
大学が遠くて帰ってくる時間がもったいないから、空き時間はアルバイトしているの
店主 そんな都合のいいバイトがあるのか
大学内のコンビニや近くのカフェで働いてるのよ
店主 バイトを掛け持ちしてるのか。空き時間をうまいこと使ったもんだなぁ
店主 <空き時間かぁ……。ん、待てよ……。そうか、その手があったか>

店主はパソコンへ向かいました。朝の空き時間のことを考えているうちに、ふと、ある利用方法が思い浮かんだのです。そして、早速「貸しスペース」で検索してみました。すると、朝の時間帯には空きがなく、借りる側からすれば人気の時間帯のようでした。
 
店主 <「朝活」とは知らなかった。スペースだけでもいいし、予約制でドリンクや軽食付きにすれば見込みが立てやすいし、さらに売上が伸びるぞ~>

こうして朝の時間帯を貸し出したのですが、オフィス街にあるため、朝食会や勉強会などいわゆる「朝活」の利用が思った以上に多かったのに店主は驚きました。売上が増え、家賃を回収して利益を大きくすることができたのです。また、仕込み時間も朝にすることで、午後の休憩時間はしっかりと休むことができ、オフィス街の洋食屋として成功しはじめたのです。

【ワンポイント解説】

「朝活」

「朝活」とは「朝活動」の略語で、始業前の朝の時間を、勉強や趣味などの活動に充てることを指し、平成20年(2008年)から使われ出したと言われています。この「朝活」のひとつに「複数名で行う勉強会やセミナー」があり、駅やオフィス街の近くでは、空き時間を活用して、その活動スペースの貸し出しを行うカフェなど飲食店の例があります。

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