経費の精算ってほんとに面倒! 菓子メーカーの悩みを一気に解決した方法とは?

2019年2月3日

製造業

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2019/02/03

質問

「ミロクスイーツ」では、経費精算業務において小口現金を用いていますが、面倒な精算業務に担当者は苦労していました。あなたが経営者なら次のうちどの行動をとりますか?

パターン1

各拠点における小口現金の精算をやめ、精算業務を本社に集約する。

パターン2

各拠点における小口現金の精算日を、週1回だけにする。

パターン3

各拠点における小口の経費支払いは原則、プリペイドカードで行うこととする。

この質問をイメージして以下のストーリーをお読みください。
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楽になった経費精算

「ミロクスイーツ」は、関東近郊に複数の拠点を持つ、菓子のメーカーで、全国に製造拠点があります。経費精算業務が新しい方法に変わったことで、今では経費精算は随分と楽になったようです。

すっかり改善されたミロクスイーツの経費精算業務ですが、半年前はさまざまな問題が起きていたようです。ちょっとその頃の様子を見てみましょう。

半年前 ~問題ばかりの小口現金の管理

半年前、外出先から戻った営業担当のAさんが、T支店の事務担当Bさんの所へ向かいました。

営業担当A 立替金の精算、いいですか?
事務担当B あ、ちょっ、ちょっと待ってもらえますか
どうやらBさんのところには他の社員からも経費の精算依頼がどっさりときているようで、机の上には書類の山ができています。
営業担当A 大変そうですね
事務担当B そうなんですよ。今日は、外回りの人が多かったので……
営業担当A じゃあ、1時間後にまた来ますね
そして、1時間後……
営業担当A 先ほどの立替金の精算、どうですか?
事務担当B すっ、すみません……。実は小銭が足りなくなってしまって……、明日になってしまいそうです
営業担当A えっ、そうなんですか……
事務担当B ホント、すみません。今日は、外回りの人が多いと聞いていたので、多めに用意しておいたんですが……
営業担当A まぁ、仕方ないですよね。分かりました
 ちょうどその様子を目にしたT支店の支店長は、Bさんに話しかけました。
支店長 大丈夫かい、疲れた顔して
事務担当B 今日は大変でした。立替金の精算がいっぱい来て、小銭が足りなくなっちゃって。それに、精算の入力業務をやっているときに急に精算に来られ、ばたばたしちゃって、科目や金額の入力ミスをしたり、経理科目の判断を間違ったり……
支店長 そうだったのか
事務担当B T支店では前から手書きの経費精算書を使ってますけど、あれも結構面倒なんです。聞くところによると、表計算ソフトを使っている支店もあるそうなんですけど、支店によってやり方はバラバラみたいですね
支店長 何か対策を考えないといけないな
事務担当B あ、すいません。そろそろ金庫の残高確認の時間なんです。これも、毎日だと面倒なんですよね
事務担当のBさんと話したT支店の支店長は、このような小口現金精算の仕組みが問題だと感じました。なんとか改善策を考えて、次回の本社での全体会議で提案できないものかと考えていました。
 

質問

「ミロクスイーツ」では、経費精算業務において小口現金を用いていますが、面倒な精算業務に担当者は苦労していました。あなたが経営者なら次のうちどの行動をとりますか?

▼あなたの思うパターンをクリック▼

パターン1

各拠点における小口現金の精算をやめ、精算業務を本社に集約する。

パターン2

各拠点における小口現金の精算日を、週1回だけにする。

パターン3

各拠点における小口の経費支払いは原則、プリペイドカードで行うこととする。

ミロクスイーツが選んだのはパターン1の、各拠点における小口現金の精算をやめ、精算業務を本社に集約することでした。どのような仕組みを導入し、どのような効果があったのかというと……
 

各拠点における小口現金の精算日を、週1回だけにすることが考えられます。そうすれば集中的に業務を行うことができ、日々の煩雑さを回避することができるでしょう。一方で、精算日が限定されるため、その日外回りに出ている社員はなかなか精算ができず、不便です。また、各拠点で現金管理をしなければならない煩雑さは依然として残ります。

小口の経費支払いは原則、プリペイドカードで行うこととすることが考えられます。そうすれば、小口現金の管理自体が必要なくなりますし、小銭が足りなくて精算できないという問題もなくなります。しかし、プリペイドカードでは、資金が先に出て行ってしまいますし、プリペイドカードが使えない場合も想定されます。また、プリペイドカードの紛失や盗難のおそれもあります。

5カ月前 ~Z大学のIキャンパスで

ある日、ミロクスイーツT支店の支店長と営業担当Aさんが、大学名入りお菓子の件での打合せでZ大学のIキャンパスを訪れました。Z大学の物販は委託先業者が行っており、委託先業者のMさん・Nさんが窓口です。打合せも終わり、ほっと一息ついたときのことです。

委託先M 今日は、ありがとうございました。クッキー、楽しみですね
委託先N 先日、見本で頂いたクッキーも、とても美味しかったです
営業担当A 次回は、新しいクッキーに、大学名を入れたサンプルをお渡ししますね
委託先M もう夕方ですけど、今日はこれでお仕事は終わりですか。せっかくなので、もしよろしければ、ご一緒に夕食などいかがですか
営業担当A いえ、私達はいったん戻る予定になっているんです
支店長 あ、でも戻る時間には、経理担当の人はもう居ないから立替金の精算とかできないし、今日のミーティングについての報告書は、明日まとめるといいから、戻らずに食事をご一緒させて頂こう
営業担当A はい!
委託先M ところで、先ほど立替金の精算っておっしゃってましたけど、それって1回ずつやっているんですか?
営業担当A そうですね。間に合うときには、必ず当日にやっています
委託先N うちの大学では、システム上で、自分で申請するようになっているんですよ
支店長 へぇ~、そうなんですね。どのように立替金を受け取っているんですか?
委託先M 半月に1回、まとめて支払いが行われるんですよ。現金の受け渡しではなくて、私達の口座に振り込まれます
委託先N 毎回現金受け渡しだと、手間もかかって何かと面倒だけど、この方法だとかなり効率的ですよ
委託先M そもそも、金庫とはいえ、お金を置いておくのも危ないですしね
支店長 なるほど
委託先N それに、この方法だと、社内の一カ所で立替金が管理されるので、内部統制的にもいいっていう話を聞きました

話を聞いて、支店長は思いました。

支店長の心の声 <こういう仕組みをうちでも取り入れたらどうだろうか。よし、来週の本社での全体会議で提案してみよう!>

T支店の支店長が提案をしたところ、各支店長から多くの賛同が得られました。実は、他の支店でも、小口現金の管理について、同じような問題が発生していたのです。そして早速、新しいシステムが導入されることとなったのです。

新しい経費精算の仕組みでは、各自がシステム上で電子申請し、それを本社の経理部門に集約し、半月に1回まとめて、各自の口座に入金されることとなりました。社外にいてもスマホを使って経費精算の申請ができ、経費科目はリストから選択すればよくなりました。わざわざ経費精算のためだけに会社に戻る必要もなくなっただけでなく、経費精算のミスの発生も少なくなりました。各支店の現金管理や経理業務がスリム化されたため、他の業務を分担することができるようになりました。ミロクスイーツの社員達が抱えていた小口現金に関わるさまざまな問題が、新しい仕組みによって解決することとなったのです。

【ワンポイント解説】

「小口現金の管理」

会社で日常的に生じる少額の支払いのために、経理担当者などが手元に保管しておく現金のことを小口現金と言い、支店ごとに小口現金を置いておくこともあります。小口現金があると、領収書等との引き換えに行う現金受け渡しとその記帳並びに現金実査など、小口現金管理のためのさまざまな業務が発生することになります。
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